中国国家気候センターは7月3日、中国全土の盛夏期(7~8月)の天候および災害リスクに関する予報を発表した。それによれば、華北地方の黄河流域や、東北地方の松花江および嫩江の流域で降水量が例年より増加し、河川の増水が深刻化する可能性がある。また、長江の流域では上流域と下流域の降水量が例年より多いとの予想も示された。
増水リスクが指摘された松花江は、中国とロシアの国境を流れる黒竜江の中国側における最大の支流だ。また、嫩江は大興安嶺から流れ出る、松花江の源流の1つである。黒竜江と嫩江では、今年6月に大洪水が発生した。
中国国家気候センターの専門家たちは、盛夏期の中国の気候状況は全体的に不安定であり、異常気象が増え、干ばつや洪水など自然災害のリスクが高まると予想している。
台風は例年並みかやや多め
降水量に関しては、西北地方の中東部、内モンゴル自治区の全域、華北地方、東北地方、黄淮地区、江淮地区の東部、江南地区の北東部、西南地方の東部と北部、江漢地区の全域、華南地方の南部、チベット自治区の全域、新疆ウイグル自治区の南西部の各地方で、例年の盛夏期より増加するという。
気温については、中国全土の大部分で例年並みか、やや高めと予想している。なかでも新疆ウイグル自治区の全域、チベット自治区の東部、西南地方の南部、黄淮地区の南部、江淮地区、江漢地区の東部、江南地区の全域で、例年より1~2度ほど高くなりそうだ。
また、7月から12月にかけて中国に上陸する台風の数は例年並みか、やや多めだとしている。より具体的には、太平洋の北西部および南シナ海の海域で発生する台風の総数が21~23個。そのうち中国に上陸、または(沿海部に接近して)大きな影響を与える台風は6~8個と予想する。
(財新記者:周泰来)
※原文の配信は7月3日
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