中国の南部に位置する広東省の一部地域で、電力供給不足を解決するための、ピークシフト(訳注:工場などの操業時間を電力需要のピーク時間からシフトさせ、電力供給網の負担軽減を図る政策)が始まった。同省の省都である広州市以外にも、佛山市、東莞市、惠州市、珠海市、中山市、潮州市などの工場にピークシフトへの協力が要請されている。
5月14日には広州市番禺区にある厨房設備メーカーが、従業員向けにピークシフトに対応した休日振替を通知した。これは広州市政府の要請により5月16日から始まる措置で、毎週土曜日をピークシフトのための休業日とし、日曜日には通常出勤する。この措置は3カ月間続けられる予定だ。
なお広州市工業情報化局が5月10日に発表した、2021年の同市における電力の使用計画には「今年は広東省全体で電力供給不足に陥り、とくに乾期から雨期への季節の変わり目と、真夏のピーク期には電力供給の状況が厳しくなる。そのため、ピークシフトによって電力消費を制限する可能性が高い」と警鐘が鳴らされていた。
電力使用量は今年に入って急速に拡大
中国経済の回復加速に伴い、広東省の電力使用量は今年に入ってから急速に増大し、高止まりの状況が続く。広東電力交易センターは、5月14日の最大需要電力が1億2200万kW(キロワット)に達するとの予測を出した。これは昨年のピーク値である1億2700万kWに迫る数値だ。
需要の増加と同時に、広東省内では電力の供給余力も低下し始めている。広東電力交易センターの担当者は「毎年5月は、乾期から雨期に移行する変わり目の時期のため、水力発電による発電量が限られる。さらに発電所の設備のメンテナンスと補修工事のための停電が比較的この時期に集中するため、電力供給の余裕が年間で最も小さくなる」と説明する。
送電会社である広東電網では今年3月18日の時点で、省内の電力供給が4~6月期には最大760万kW不足するとの予測を出している。これは2020年における同省内の最大需要電力の約6%に当たる。
(財新記者:陳雪婉)
※原文の配信は5月15日
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