トヨタが「EVに消極的」の見方が短絡的すぎる理由 電動化には超積極的だし着々と手は打っている
この3月にはレクサス ブランドからBEVのコンセプトカー「LF-Z Electrified」が発表され、同時にブランド変革に向けた取り組みが明らかにされた。ここでは2019年に発表された電動化ビジョン「Lexus Electrified」に基づく、今後のレクサスとしての電動化の道筋が改めて示された。
LF-Z Electrifiedは「2025年までの実現を見据えた走り、デザインや技術を搭載」しているという。EV専用プラットフォームを採用し、前後2モーターで4輪を駆動するうち特にリアに高出力モーターを搭載。4輪の駆動力を自在にコントロールする新たな4輪駆動力制御技術「DIRECT4」を採用することで、従来のクルマとは一線を画する運動性能を実現すると謳う。
主要諸元を見ると、全長4880mmの車体は90kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離600kmを実現する一方で、重量は2100kgに抑えられている。2021年の今の段階で見ると相当、現実離れしたスペックにも見えるのだが、レクサスの首脳に聞くと「2025年にはこれぐらいのスペックが実現できていなければ、戦えないと想定している」とのことだった。
2025年までには15車種のBEVを導入
間髪入れることなく4月に今度はトヨタ ブランドから新EVシリーズ「TOYOTA bZ」が発表され、第1弾モデルとなるbZ4Xのコンセプトカーが披露された。2025年までには、このbZシリーズ7車種を含む15車種のBEVをグローバルで導入するという。
2022年の年央までに世界で販売を開始するというSUVタイプのbZ4XはトヨタとSUBARU(スバル)で共同開発したBEV専用プラットフォームのe-TNGAを採用する。4輪駆動技術に強いスバルと共同開発した新AWDシステム、ソーラー充電システムの搭載などがトピックだ。
e-TNGAはBEV専用ではあるが、TNGAの名がつくように既存のエンジン車、ハイブリッド車用プラットフォームとまったくの別物というわけではないだろう。完全にゼロからBEV専用として開発されたプラットフォームは、前述のレクサスが2025年に向けて開発中のものが初出となりそうだ。
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