足湯付き新幹線「とれいゆ」はココがスゴい

"ジョイフルトレイン"はここまで進化した

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足湯には仕切り板など、湯があふれるのを防ぐ仕掛けが施されている

走っている列車だけに、浴槽をただ設置するというわけにはいかない。急ブレーキ時などに湯が浴槽からあふれるのを防ぐために、「浴槽内に仕切り板を入れたり、内側に緩衝材を入れるなどの工夫をした」(開発を担当したJR東日本運輸車両部の照井英之次長)。

また、レジオネラ菌などの発生を防ぐため、湯はオゾン処理循環濾過機で殺菌している。さらに、1日の運行が終わると湯を入れ替える。なお、湯を入れ替えるための特別な設備はなく、使用済みの湯はそのまま下部に排水し、新たにホースで浴槽に水を注ぎ、加熱するという。

コンセプトは「温泉街を散策」

JR東日本はなぜ足湯を導入しようと考えたのか。「温泉街を散策するように列車の旅を楽しむ、というのが車両のコンセプトだから」と照井次長は語る。温泉といっても、さすがに全身浴は不可能なので足湯にしたというわけだ。

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湯上がりの1杯を楽しめる「湯上がりラウンジ」車両

「温泉街を散策する」というコンセプトは、ほかの車両にも生かされている。足湯車両の隣には、風呂上がりの1杯を楽しむ「湯上がりラウンジ」車両がある。

ここでは、地元の日本酒やワイン、フルーツジュースを味わうことができる。バーカウンターの隣には畳の座敷もあり、まさに湯上がりのひとときを満喫できる。この点でも、他に類を見ない列車であることは間違いない。

JR東日本としては、東日本大震災後に登場した八戸線の「東北エモーション」、釜石線の「SL銀河」、大船渡線の「ポケモン・ウィズ・ユー・トレイン」は、いずれも被災地の復興支援の意味合いがあり、観光列車としては別格と位置づけている。この3列車に続いて導入されたとれいゆや新潟県内を中心に走る「越乃Shu*Kura」などの観光列車も、それに劣らぬ人気を誇る。

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