クリス・ヒューズ、若きミリオネアの野望

オバマを大統領にした、ソーシャル界のレジェンド

ヒューズ氏の推定総資産は、4億5000万㌦におよぶ(約443億円、米オンラインニュース『セレブリティー・ネットワース』調べ)。ブッシュ大統領親子や故JFKジュニアなど、著名人を多数輩出した米国随一の名門寄宿学校フィリップス・アカデミーを2002年に卒業。ハーバード大学で「運命のルームメイト」ザッカーバーグ氏と出会い、2006年には、ワシントンへの切符も手にする。イリノイ州選出の米上院議員だったオバマ氏が、フェイスブックにプロフィールを載せたいとスタッフを通じて連絡してきたからだ(ウォール・ストリート・ジャーナル2007年5月26日付)。

たぐいまれなる出会いに恵まれ、それがまた次の出会いにつながる。幸運の星の下に生まれた男――。

南部ノースカロライナの出身

だが素顔は、十代のころから大きな野心を胸に秘め、自力で成功への道を切り開いてきた「アメリカンドリームの象徴」ともいえる若者だ。

出身は、南部ノースカロライナ州の地方都市ヒッコリー。もともとリッチな家庭に生まれたニューヨーカーではない。

同州は、2008年の大統領選でオバマ氏支持に回ったが、伝統的に「レッドステイト(共和党多数派の州)」の王道を行く保守的な土地柄だ。前出WSJの記事によると、ヒューズ氏は、そんな風土に嫌気が差し、高校1年で脱出を計画。だが、地元新聞社の営業マンだった父親には高額な学費が払えず、学校から財政援助を受け、翌年、東部マサチューセッツ州フィリップス校への転校を自力で果たした。

米国ではアクセントがあると出世の足かせになるが、ヒューズ氏の南部なまりは、エリート校での仲間や教師との日々を通し、消えていったという。民主党青年部のフィリップス校支部代表を務めるなど、早くから政治の世界にも足を踏み入れていった。

フェイスブック共同創業者、オバマ大統領を当選に導いた若者として有名なヒューズ氏は、同校のウェブサイトに、主要な卒業生として、ブッシュ大統領らとともに写真付きで紹介されている。

ヒューズ氏の成功の原点がフェイスブックとの出会いにあることは言うまでもない。2003年、ハーバード大学のレンガ色の学生寮でザッカーバーグ氏と出会ったヒューズ氏は、「テクノロジーを介して人と人が結びつき、情報をシェアするという発想に心から魅了された」(米テク専門サイト『パンド・デイリー』ビデオインタビュー)。

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