鎌田総長は会見で、「調査報告書を受け取ったばかりであり、よく精査したうえで、調査委員会の結論を元にしっかり検討して決める」と結論を留保した。ただ、「このまま学位論文として存続することは困難」とし、「本来どうあるべきか、どこまでが許容されるのか、どういう方法で対応するかを検討する」とも発言している。
総長の最終決定の前には、理工学術院での議論があり、研究運営委員会、研究科会議と3段階の議論を経るが、学内の問題に対してどこまで公正な判断を下すことができるだろうか。
早稲田大学内からも異議が噴出
7月24日には小保方氏が在籍していた早稲田大学大学院先進理工学研究科の教員有志が、調査委員会の報告書に対して異議を唱え、問題点を指摘する所見を大学に提出した。
さらに、25日には日本の科学者を代表する機関である日本学術会議が幹事会声明を出し、小保方氏のSTAP論文問題について、「研究全体が虚構であったのではないかという疑念を禁じ得ない段階に達し」「指摘された研究不正の深刻さから、我が国の科学研究全体に負のイメージを与える状況」と断じた。
早稲田大学が毅然とした処置をとらなければ、大学自身はもとより日本のサイエンス全体への信用失墜は免れない。
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