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この1週間は今年後半の株価を占う重要週になる 優位なのは「売り方」なのかそれとも「買い方」か

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  • 平野 憲一 ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト
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「上げないが下げない」という相場が続いたため、「現物が割安、先物が割高傾向」となり、先物を買って現物を売る裁定取引ができない、まさにカラカラの状態である。数量ベースでなく、金額ベースでもそれはわかる。

個人投資家のエネルギーを表す信用取引の売り残金額残高も、普段なら1兆円を割ると話題になるものだ。それが5月14日に6422億円まで低下したあと、6月18日現在でも7707億円と低水準のままで、信用倍率は4.43倍(5月14日5.19倍、東証・名証2市場の合計)となっている。

「下げは、上げの種」などといわれるように、次の買いエネルギーになるのは下げたときにたまった売り残だ。

「売り残が少ない」ということは、上げの種がまったくないということにも等しくで、売り方にとっては、ここは絶好の「売り場」ともいえる。

反面、この異常現象はこれまでの「コロナ相場」が清算されたことを示す数字であり、これからの「スケールの大きい相場のスタートを示すシグナル」だともいえる。今、日本の投資家は「絶好の売り場か、大相場の出発点か」を考える局面にいることになる。

では、どちらになるのか。決め手は「出来高」、そして「株価」だ。NY株がさらに上げ、問答無用の「買い」となれば、日本株も参加者が増え、出来高が多くなって株価も上がる。売り板の薄いところを株価だけが、上がると(例えば3万円を超えると)、投資家は慌てて買ってくるので、結局出来高も増える。ただし、このパターンはそのまま全部、下げ相場にも当てはまるので注意だ。

今後の決め手は「出来高」と「株価」の連動

早いもので、6月30日で上半期が終わり、今週の木曜日からは7月が始まる。今週は重要な週で、7月1日は6月の日銀短観、2日は早くもアメリカの6月雇用統計の発表がある。

短観の大企業製造業業況判断DIは16前後が予想され、3月の5から大きく伸びることになりそうだ。また、雇用統計も非農業部門雇用者数は70万人増と、5月の55.9万人増を上回る予想が出ている。

だが、やはり数字以上に注目すべきは市場の反応だ。需給相場から業績相場に移る端境期には「数字は強ければ買い、弱ければ売り」という単純な理屈が通用しない。

株価と出来高の関係も連動しないと、真実の相場は現れてこない。年度前半の終わりと、後半の始まりが同居する今週が「その答えの片鱗」を見せてくれるような気がしてならない。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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