他人を妬む人がいるのも仕方がない生物学的理由 進化してもイライラや孤独感は捨てられていない

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科学的に判明しつつある「社会と心の矛盾」とは?(写真:PanKR/PIXTA)
イライラしたり、嫉妬してしまったり、なかなか自分の感情と折り合いをつけられないときもあるでしょう。しかし、こうしたマイナスと思われがちな感情を抱くのは、生物学的にしょうがないことなのです。生物学的な視点から、人間が努力してもどうにもならないことと、その理由をまとめた書籍『生物学的に、しょうがない!』から、感情のメカニズムにかかわるパートを抜粋、再構成してお届けします。

イライラしちゃうの、しょうがない!

幼児はイライラするでしょうか? お気に入りのおもちゃが壊れてしまったら、物を投げたり暴れたりしますね。思い通りにならない現実に直面して「だだをこねる」のですが、しばらくすると結構、けろっと元通りになります。

動物も概してこんな感じです。思い通りにならないと、力任せになんとかしようとします。ひと通りやってみて「どうにもならない」と悟ると、諦めて去っていきます。幼児と同様に、イライラとは無縁な感じがしますね。

大人がイライラしがちなのは、幼児のように物を投げたり暴れたりできないからなんです。人間は「動物のように物事を暴力で解決するのはやめよう」と決めたから、子どものような「うっぷん晴らし」はできなくなりました。

しかし、ついこのあいだまで、紛争を解決する主要手段は暴力でした。現代社会のルールでは「暴力なしよ」なのに、私たちの心の備えは「まず暴力をためしてみる」となっているのです。これが、パワハラ横行の理由でもあります。

「暴力なしよ」を実践する私たちは、身体の態勢が暴力向きになってもそれを抑制します。それがイライラの原因です。脳活動が暴力向きに活発化しているのに、身体を動かしてはダメという悩ましい状態なのです。

イライラを止めるには、活発化した脳を沈静化すればよいのです。それには「ため息」が効果大です。息を吐ききると、肺の空気がなくなり、脳への酸素供給が低下するので、活発化した脳細胞に栄養が行きにくくなります。酸素不足の危機を感じた脳が、沈静化に向かうのです。

ただ、部下が思い通りに仕事をしてくれないときのイライラ防止に「ため息」をつくと、これみよがしで嫌な印象を与えかねませんね。そんなときは、長く小さく息を吐くと、周りに知られずにイライラ防止ができます。

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