111年生きてわかった「人類最高の発明」の正体 生きている間、2度の大戦と2つの伝染病を経験

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オーストラリアのテレビ局セブン・ネットワークなどによると、クルーガーさんは7歳のときに父親から1頭の雌子牛を譲り受けた。以来、酪農家や獣医として、95歳になるまで自分の牧場で働き続けたという。

その後、103歳まで1人暮らしをしていたが、現在は高齢者用の介護施設で暮らしている。施設のマネジャーであるメラニー・カルバート氏はABCに対し、クルーガーさんはほかの80代や90代の入居者よりも健康なうえ、いちばん頭が切れる人物でもある、と話した。

最大の要因は、ポジティブさ

カルバート氏はクルーガーさんの長寿について、遺伝や食習慣、定期的なエクササイズの組み合わせのおかげだとしつつ、最大の要因は、逆境をものともしないポジティブさだとしている。

クルーガーさんは、妻を亡くした86歳のときに初めて本を執筆。詩や回顧録など、これまで13冊を自費出版で刊行してきたが、最新作は自伝だ。カルバート氏は、このように目標を設定してそれに向かうことが、クルーガーさんがいつまでも元気でいられる要因だと考えていると話した。

ABCによると、長生きしたいという人へのアドバイスとしてクルーガーさんは、「質のいい食べ物を食べること」と述べた。また、普通の人たちは食事をとりすぎだと指摘し、「死ぬほど食べすぎている」とも話した。

今後の目標を聞かれたクルーガーさんは、まずは112歳の誕生日を迎えることとし、その次は、オーストラリアでの最長寿記録を目指すと話した。現在この記録を保持しているのは、2002年に114歳148日で亡くなったクリスティーナ・クックさんだ。

Australia's oldest man to ever live shares the key to his longevity | ABC News(動画:ABC News〈Australia〉/YouTube)
松丸さとみ/フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリス・ロンドンで計6年強を過ごす。駐在員時は、在英日本人向けにイギリスおよび欧州のビジネスニュースを日本語で配信する日系企業にて編集・執筆などに従事。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に幅広い分野の翻訳・ライティング(ときどき通訳)を行っている。
「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部

世界のニュースを独自の切り口で伝える週刊誌『ニューズウィーク日本版』は毎週火曜日発売、そのオフィシャルサイトである「ニューズウィーク日本版サイト」は毎日、国際ニュースとビジネス・カルチャー情報を発信している。CCCメディアハウスが運営。

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