携帯料金、大幅値下げでもまだ高い人の落とし穴

そのデータ通信量やオプションは本当に必要?

こうしてみると、スマホの通信費を節約するにはオンライン限定プランやオンラインでの手続きが中心の格安スマホに切り替えるしかないように感じますが、そうとも限りません。有料オプションがムダの元凶になっていることがあるためです。

携帯電話・スマートフォンの通信費には、通話やデータ通信などの基本料金のほかに、故障や水濡れで修理・交換するときの補償サービス、キャッチホン、迷惑電話の撃退サービス、着信時の呼び出し音を自由に設定できるサービスなどの有料オプションがあります。有料オプションのほとんどは1カ月ごとの定額制です。ひとつひとつは月額100円から500円程度が多いですが、3、4種類をまとめて月額1000円としているパッケージもあります。

販売店の一部では、これらのオプションサービスを過剰に付加するよう誘導するケースがあると指摘されてもいます。スマホを買うときや機種変更の手続きをするその場では必要だと感じても、その後使っていなければ、解約できるものがあるかもしれません。

当然、料金プランにしろ、有料オプションにしろ、自分に合っているものや使っているサービスは削る必要はありません。また、オンライン上で自分で選んだ結果、契約の基本料が下がっても、上限を超えるデータ通信を利用したり、長時間の通話をしたりすれば、結局は請求額が膨れ上がってしまうことがあります。対面で相談やアフターサービスに応じてもらえる携帯会社やプランには、そのような失敗を防ぐうえでは分があります。

販売代理店は正念場

しかし、今春の大手キャリアの値下げがオンライン限定プランであったことから、コストコンシャスでネット上での手続きに慣れている人が新プランに流れた分、店頭での契約をおもな収益源とする販売代理店は苦境を迎えています。オンライン専用の新プランに加入したいと店頭に来た顧客を、そちらに案内・成約した場合には販売店に手数料収入が入ることもあるようですが、少額のようです。そうした影響が今後、店頭を訪れる顧客へのオーバースペックな勧誘につながらないとも限りません。

過剰な勧誘は大手キャリアから販売代理店への営業ノルマが原因ともいわれ、現在、そうした業界全体の課題への取り組みが進められています。政府は今年度中に、顧客がライフスタイルに合った携帯会社やプランを選ぶために、中立的な立場で相談に乗る「スマホ乗り換え相談所」のモデル事業を立ち上げる見込みです。オンライン、店頭窓口にかかわらず、将来的には自分の使い方に合った料金プランを選びやすい環境が整っていくと期待できます。

同時に、消費者側にも、企業の値下げや国の環境整備を待つばかりではなく、自らの契約内容や使い方をチェックして、納得いく代金を払う意識を高めることが大切だと思います。スマホがいまや私たちの生活に欠かせないインフラであるからこそ、毎月、長期間にわたって払い続ける通信費に対して、シビアに点検する習慣をつけたいものです。

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