ゴルフ「テーラーメイド」価値向上した3つの理由 離れていたゴルファーが戻ってきた効果も

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2つ目の理由は新型コロナウイルスの影響である。感染拡大の中で、「3密」を避けられるゴルフはアメリカでは大きなブームとなっている。市場調査会社のゴルフ・データテックが1月に発表したレポートによると、アメリカの2020年のラウンド数は前年比13.9%と急増し、1988年調査開始以来最大の上げ幅である。

また、ゴルフ用品の売り上げも前年比10.1%の28億1000万ドルで、2008年(29.1億ドル)、2007年(28.7億ドル)に次ぐ、過去3番目を記録している。

ゴルフ・データテックによると、新規参入者が増え、既存ゴルファーがより多くプレーし、ゴルフを離れていたゴルファーが戻ってきたことで、ラウンド数が増え、このゴルフ用品市場の活況も後押ししているとのことである。

タイガー復活すればさらに価値向上か

さらに3つ目はテーラーメイドがその世界をリードする技術開発力で次々とヒット商品を生み出しているからである。今年2月に発売された新商品のSIM2ドライバーはチタン、カーボン、フォージドアルミニウムを組み合わせた複合素材のヘッドで、溶接なしでヘッドを完成させる技術を投入して、全世界でヒットしている。

(写真提供:テーラーメイドゴルフ)

契約選手のD.ジョンソン、C.モリカワ、R.マキロイなどがすでにツアーで使用し評価を上げている。日本でも矢野経済研究所ゴルフ用品小売実売調査YPSゴルフデータ(データ対象期2021年3月)によると、SIM2シリーズは数量シェア25.3%のトップで、4人に1人はSIM2を使っているヒット商品となっている。

注目のタイガーは2月に交通事故を起こし重傷を負ったがその後、3月に退院したことを自身のTwitterで報告している。タイガーが復活しテーラーメイドのクラブを使えばさらに注目を集め、企業のブランド価値が上がる。ゴルフ産業の価値が上がり、さらにゴルフビジネスが発展することを願わずにはいられない。

嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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