「理不尽に負けない」メンタルを持つCAの日常習慣 タフなメンタルは「ビジネススキル」

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「打たれ強いメンタル」と「折れやすいメンタル」の違いは、「ものの見方」や「気の持ちよう」の違いです。それは、ビジネスをするにあたって必要とされる、PC操作や経理処理のようなスキルと同じ「ビジネススキル」の違いです。だから、メンタルは性格だから簡単には変わらないとして片づけるのではなく、ビジネス技量を研鑽していくようにビジネススキルとして日々磨いていけば、必ず打たれ強くなることができます。

たとえば、前述した満席で他の座席に移動ができない状況で、前に座る子どもがうるさい、なんとかしろ!とお叱りを受けたような場合、物理的には状況を変えることはできませんが、どうすることも「できない」と決めつけて考えるのではなく、「できる」に気持ちを切り替えます。そうすることで、「できる」ことを探すようになります。

例えば、子どもが騒がないようにケアをする。騒ぎ始めたら、すぐに子どもをあやす。そしてこのお客様にはつねに気を配る。「できない」から「できる」に気持ちを切り替えると、「できる」行動が身につき、それがスキルになっていきます。

「メンタルを鍛える」ということは、自分を追い込み、精神的な負荷をかけ、何があっても辛抱して乗り切るということではありません。ほんの少し「ものの見方」や「気の持ちよう」を変えるスキルを身につけることなのです。

顔で笑って、心で見ぬふりの「鈍感力」

たとえば、「顔で笑って、心で見ぬふり」をすること。

気が利くといわれる人は、場の空気を読み、繊細で心配りができる人です。些細なことにも気が付き、相手の気持ちをおもんぱかることを優先するあまり、理不尽と思えるような場面でも、何とかしようと必要以上に気を遣ったり、一人で抱え込んでしまったり、大きなストレスを抱えることになります。

そこで必要なスキルが、「鈍感力」です。場の空気が読めない、他人の気持ちに無神経な「鈍感」とは違います。「鈍感力」とは、きちんと人の心や状況を理解したうえで、見ないふりができることです。

「顔で笑って、心で見ぬふり」は、二重人格のように捉えられるかもしれませんが、実は「メンタル」を整えるための重要なビジネススキルです。そしてこのようなときは、笑顔を絶やさないことがポイントです。ただ知らんぷりをするのではなく、「顔で笑って」相手を認め、きちんと対応しながらも、「見ぬふり」ができるのが、一流のビジネススキルです。

例えば、新人CAは、サービスの手順をマニュアルどおり正しく丁寧に行います。先輩と同じことをしても手際が悪く、時間もかかります。そんな時、先輩から「遅い」と咎められることがあります。

先輩に言われると、萎縮してしまったり、反論したくなったりしますが、こんな時こそ、「顔で笑って、心で見ぬふり」です。新人が時間がかかるのは当たり前ですし、先輩から見たら遅くても、自分の中で、日々、進歩が実感できていれば凹む必要はありません。

先輩には「すみません」と笑顔で返事をして、心では見ぬふり、聞かぬふりで、笑ってやりすごせばいいのです。先輩にも屈しない「鈍感力」を発揮していけば、間違いなく「メンタル」は強く育っています。

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