「極ZERO」参上、沸き立つ発泡酒市場 サッポロの再発売にライバル勢が一斉に追撃

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
7月15日に行われた「極ZERO」の発売イベント。発泡酒として再スタートを切った

「世界初、2つのゼロは?」

「『極ZERO』だけ!!」

7月15日、サッポロビールの「極ZERO」の再発売決起イベントで、特別営業部長に任命されたお笑い芸人の三村マサカズさんのかけ声に、サッポロビール社員が元気よく答える姿があった。だが、「2つのゼロ(糖質ゼロ、プリン体ゼロ)は『極ZERO』だけ」という売り文句は、発売から2カ月を待たずに使えなくなりそうだ。

「極ZERO」の発売日に発表されたサントリーの「おいしいZERO」。プリン体ゼロ、糖質ゼロと、アピールポイントが同じ。

サッポロが「極ZERO」を再発売した15日、サントリーは「おいしいZERO」を9月2日に発売することを発表した。この商品も、糖質ゼロ、プリン体ゼロが「売り」だ。キリンビールも9月に糖質ゼロ、プリン体ゼロの発泡酒を発売する予定で、商品は7月25日に発表する。アサヒビールは「プリン体に配慮した商品の年内発売を検討中」(広報部)。結果、「極ZERO」の切り札である「2つのゼロ」は、たちまち”ありふれた”キャッチフレーズになる。

 発売早々、ライバルからマークされてしまったのは、この商品が「新発売」ではなく「再発売」だからだろう。当初、「極ZERO」は第3のビールとして昨年6月に発売された。プリン体ゼロや糖質ゼロと健康に配慮した点や価格の安さも受けて、7カ月で358万ケース(大瓶換算)を売り上げたヒット商品だ。サッポロの主力品である第3のビール「麦とホップ」は昨年の年間売上げが1342万ケースで、それと比べても発売初年度は上々の立ち上がりといえる。

次ページなぜ第3のビールを発泡酒に?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事