中国ギョーカイ女子の結婚観とは? 共産国でもテレビ・広告業界は超開放的(上)

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――リッチマンにもてるのに、なぜダメなのですか?

:カラーが違います。彼らはまず、「君は僕に嫁いだら、いくら必要なのか」と聞きます。感じ悪いでしょ! 金持ちだから結婚するのかといえば、もちろん「ノー!」です。私は自立した女性です。

おカネで引き付けるような男は嫌い

――では、おカネはいらない?

:それが、おカネは大好きなの。自分でも矛盾していると思う。

:私は、あなたがほしいのはおカネじゃないと思うな。一緒に生活をしてお手本になるような魅力的な人を探しているんじゃない?

:私がどんな人を嫌いか知ってる? おカネで引き付けようとする男。とってもスノッブ。

――でもまあ、今の中国のリッチな男性は、おカネがすべてみたいな人が多いから。

:そういう人とは話がかみ合いません。価値観が違うのね。ちょっといいなと思った人でも、必ず言うんですよ。「1カ月のお小遣いはいくら必要か」って。つまり先ほどの質問。「いくらあれば、私を養えるのか」という話です。

でもそう言われると、囲われている愛人とどこが違うのかと思ってしまいます。婚姻証があるというだけで、彼が私を尊重することなんてないでしょう。

:前に「月に1万元でどうか」と言われていたわね。

:そうよ! 私は頭にきてわざと言ったの。「1万じゃ全然足りない」って。そうしたら「まさか毎月、ブランドのバッグや時計を買うわけじゃないだろう」って聞くから、「買うわよ!」って言ってやりました。

彼は私を物欲にまみれた女と思ったでしょうね。でも本当は、私はそんな女じゃありません。自分でもすごく矛盾していると思う。せっかく、ちょっといいなと思っていた人だったのに……。

:結論を言えば、今の金持ちの男は、金稼ぎに忙しすぎて、自分の品格とか魅力を磨く時間がないんですね。だからカネはあっても魅力はない、そして魅力のある人は同じ生活圏内にいない。

:テレビ業界で働いていることも影響していると思います。この業界の女性はブランド好きで派手好きだと思われます。それに出世すれば、ちょっと美人だからそれを利用したんだろうと思われる。

田中 奈美 ルポライター

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たなか なみ

東京都生まれ。2003年より北京に留学。中国の社会生活やビジネスに関するルポを各紙誌に発表。著書に『北京陳情村』(第15回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作)『中国で儲ける―大陸で稼ぐ日本人起業家たちに学べ』(新潮社)がある

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