整形外科でわからなかった「腰痛」予想外の原因

長引く痛みの原因は帯状疱疹かもしれない

腰痛の原因を放置していると、思わぬ病気の可能性も……(写真:PIXTA)
日本の国民病とも言われる「腰痛」。が、一口に腰痛と言ってもその理由は実にさまざまで、素人判断や間違った判断が命にかかわることもあり、痛みの原因をきちんと突き止めることが重要だ。本稿では、池谷医院院長の池谷敏郎氏著『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』から、整形外科で助間神経痛を診断されたが、実は帯状疱疹だったという例を紹介する。

湿布でかぶれたと思って来院すると…

「湿布でかぶれちゃいました……」

高血圧の治療で来院された、40代男性のEさん。診察室に入ってきて椅子に座る際、痛そうに腰に手を当てていたので「腰、どうかされました?」と尋ねると、そう返事が来ました。

Eさんは最近仕事が忙しく、気を張り詰めた日々がずっと続いていたそうで、ようやく少しゆとりができたと思ったら、右側の腰のあたりにピリピリとした痛みを感じ、先日、整形外科に行ってきたそうです。

そこで症状を伝えると、「肋間神経痛ですね。少し様子を見ましょう」と、痛み止めと湿布を処方されました。その湿布を貼っていたら、痛痒くなってきて、皮膚を見てみるとポツポツと発疹も出てきていたので、「湿布でかぶれてしまった」と思い、湿布をやめたところだった、という話でした。

「痛むところを見せてもらってもいいですか?」

洋服をめくって腰のあたりを見せてもらうと、虫刺されのような水ぶくれを伴う赤い発疹が、たしかに右側にだけ、肋間神経に沿うようにできていました。

湿布を貼っていた部分にまとまってできているので、「湿布でかぶれてしまった」とEさんが思ってしまうのは無理もないでしょう。ただ、左右いずれかの片側に帯状にまとまってできる発疹で、痛みを伴うといえばまず「帯状疱疹」です。

一方、整形外科で指摘されたという肋間神経痛とは、胸椎の間から左右に出て肋骨に沿うように走っている肋間神経が痛む症状全般をさします。肋間神経が痛む原因にはさまざまなものがあり、そのひとつに帯状疱疹があるのです。

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