NYダウが誤発注騒ぎで過去最大の下げ幅、終値は347ドル安--高まるギリシャ発ソブリンショックの恐怖

ダウ工業株30種平均が一時、前日比998.50ドル安(9.2%安)と、ザラバの下落幅としては過去最大を記録した6日のニューヨーク株式市場。これまでのザラバ最大下落幅は2008年10月15日の780.87ドル(終値は733.08ドル安で過去最大の下落幅)だった。為替市場でも一時1ドル=88円を割り込むなど、多くの金融市場が混乱した。

この日は、ギリシャ財政危機の世界的な影響波及を懸念して朝方から大幅安で推移していたが、午後2時半ごろから誤発注に伴うプログラム売りが一斉に作動され、約10分間で700ドル前後の大暴落となった。

ただ、その後は急速に切り返し、結局この日のダウは同347.80ドル安(3.2%安)の1万0520.32ドルで引けた。

コンピュータによるプログラム売買主導の暴落は、1987年10月のブラックマンデーをも彷彿させるものだ。市場関係者は一時、パニック的な混乱に陥った。998ドル安というと、約1兆ドルの時価総額が吹き飛んだ計算であり、もし反発がなければ、経済への打撃も甚大となるところだった。

誤発注の詳細は今のところ不明だが、市場内ではシティグループのトレーダーがP&G株の1600万株の売り注文を、160億株と誤って発注したことが原因と指摘されている。

実際、この日のP&G株はダウ急落とほぼ同時刻に一時37%安まで急落している(引けまでに反発し2.3%安)。NY証券取引所やSEC(米証券取引委員会)など当局は、株価急落の原因究明を行っている。

NYダウは過去3日間で631ドル(5.7%)の下げを記録。6日も誤発注事件が起こるまで300ドル近く下げており、最終的に347ドル安となったのは、誤発注要因がほぼ消失した格好。998ドル安は特殊要因によるオーバーシュートとしても、300ドル以上の下げはファンダメンタルズを反映したものと考えられる。

NY株下落の底流にある最大の懸念材料は、ギリシャ発のソブリンショック(国家財政危機)の影響だ。国債金利の上昇や財政緊縮による景気への悪影響が他国へ波及し、米国経済もダメージは避けられないとの見方が強まりつつある。

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