「ディズニーファン」の記事が大炎上した事情 多様性に合わせたコンテンツ改変に不快感表明
ディズニー・ワールドは2018年、「カリブの海賊」をリニューアルし、海賊が女性を競りにかけるオークションシーンを別の場面に差し替えてもいる。ディズニーのサイトによると、問題のシーンは現在、「住民にとって最も大切な宝物」が売られる場面になっている。
ディズニーランドとディズニー・ワールドの「ジャングル・クルーズ」についても、変更に向けて「物語を発展させている最中」との発表があった。「おなじみの人気体験に忠実でありながら、私たちを取り巻く世界の多様性を重視し、これを反映させた新たな冒険が含まれることになる」という。
ジャングル・クルーズにはトレーダー・サムという生首を売る原住民のキャラクターが登場する。そのトレーダー・サムは最近、アトラクションから取り除かれたが、ディズニーは業界誌『アトラクションズ・マガジン』にこう語っている。
「アトラクションの中で原住民が否定的に描かれている状況に対処している」
「政治的な正しさ」という争点
これに対し、バンボスカーク氏はコラムで次のように書いた。ディズニーはジャングル・クルーズに「ウォークネスのメスを入れている」というのだ。
「トレーダー・サムは滑稽でバカかげたキャラクターとして存在するのであって、現実を映し出したものでないことくらい、大人なら誰だって理解できるはずだ」「これが人種差別的だというのなら、ディズニーが描く現実離れした白人アメリカ人パパのキャラクターたちも同様に人種差別的だということになる」。バンボスカーク氏はそう主張した。
「クリスチャンで保守的な共和党員」だというバンボスカーク氏は、家族ともども数十年来のディズニーファン。ディズニー・ワールドに毎年出かけるだけでなく、「1〜2年に1回」はディズニー・クルーズラインの客船旅行も楽しんでいるという。
ネバダ州の地元紙ラスベガス・レビュージャーナルと裁判所の資料から、バンボスカーク氏はネバダ州クラーク郡の地区次席検事であることが判明している。同郡の地区検察局とバンボスカーク氏には24日にコメントを求めたが、返答はなかった。
バンボスカーク氏はコラムにこう書いている。「ディズニー・パークは以前ほど面白くなくなった。(ディズニーの世界にどっぷりと浸る)没入体験の楽しさよりも政治が優先されるようになったためだ」「ツイッター上の暴徒をなだめるために、没入体験を政治的な正しさ(ポリティカル・コレクトネス)の祭壇に載せ、生け贄(いけにえ)として差し出すべきではない」。