ホンダ「フィット」がイマイチ売れない理由

同社の軽自動車「N-BOX」との競合も要因か?

同じくコンパクトカーでライバルになるのが昨年末にデビューした日産「新型ノート」だ(写真:日産自動車)

なお、同じくライバルの日産ノートは、1月が7532台で6位、2月は7246台で7位と、いずれもフィットを上回る販売台数を記録した。ちなみに、日産は2021年2月に、ノートの受注状況について「発売後約1ヵ月を経過した2月1日時点で、月間販売目標の2.5倍となる2万台に達した」と発表している。

ヤリスやフィットは発売1年を経過しており、かなりユーザーへ行き渡ってきたと考えれば、販売台数が落ち着いていてもおかしくない。対するノートは、2020年12月に発売されたばかりだ。また、受注は開始しているが、現在デリバリーが遅れている4WD車(販売店情報では2021年6月頃)も市場に出回れば、まだまだ販売台数に伸びしろがあることは十分予想できる。だが、ヤリスが単体でもライバル3車中でトップの販売台数を維持しているのに対し、フィットはやはり落ち込みが目立つ。

快適な車内空間や荷室の広さという強み

販売台数の数値だけを見ると、最近のフィットは分が悪いが、商品力自体がライバルに劣っているとは思えない。

特に、フィットは、大人2人がゆったりと座れる後席の広さが秀逸だ。ヤリスの後席はかなり狭く、乗車定員は5名だが、長距離などを快適に乗るには大人だと4名が限界だろう。ノートも、後席の広さはフィットと同等だが、荷室を使うためのシートアレンジについては、フィットのほうがバリエーションは多い。後席を前に倒せば広い荷室スペースを確保できることは同様だが、フィットでは、後席の座面を背もたれ側に上げて、鉢植えなど橫に置けない長尺物の収納も可能にしている。

フィットのインテリア(写真:ホンダ)

荷物の量や形状などに応じた後席のアレンジという点では、フィットのほうがさまざまなシーンに対応するのだ。ちなみに、ヤリスは、後席を前に倒して現れる荷室スペースも2車と比べると狭い。積載性ではフィットやノートのほうに軍配が上がる。

燃費性能では、ヤリスが飛び抜けている。1.0Lと1.5Lのガソリン車、1.5Lエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車というラインナップのヤリスでは、WLTCモードの燃費がガソリン車で19.6~21.6km/L、ハイブリッド車では35.4~36.0km/Lだ。

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