明治安田生命、社長が語る大量離職の根本原因 営業職員の仕事と処遇、これだけのミスマッチ
仕事と処遇が見合っていない
――営業職員の課題は、「大量採用・大量脱落」(ターンオーバー)と「ノルマ」、それに「給与水準」の3つが重大だと考えられます。まず、ターンオーバーが数十年にわたって解決できない原因はどこにあると思いますか。
(3テーマは生命保険営業の)本質的なテーマであり、積年の課題だと考えている。
(離職が多いのは)第1に、生保営業の職業的な魅力度が高くないということが挙げられる。仕事の難易度に比べて、評価や処遇が見合っていない。
もう1つ、保険営業の仕事はやってみないとわからない側面がある。採用時点で(営業職員としての)適性を見極めるのは難しく、仕事を続ける中で向き、不向きがわかる部分がある。そのため、営業職員の育成には時間がかかり、それがターンオーバーの原因にもなっている。
さらに近年では、(セキュリティ強化などで)職場訪問が難しくなり、以前に比べて顧客にアクセスしにくくなっている。そこにコロナ禍が加わり、非対面での営業スキルも求められている。
職業的な魅力度や社会的な地位を引き上げなければ、この問題は改善できない。
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