まるで宮殿、海外「超豪華列車」の圧倒的贅沢さ

スペインや南ア、「通」に人気のクルーズ列車

日本ではあまり知られていないが、スペインのアンダルシア地方を旅する豪華列車、その名も「アル・アンダルス号」は筆者がとくに素晴らしいと思う列車の1つだ。セビリアを出発してアンダルシア地方の見どころを周遊しながら再びセビリアに戻るという5泊6日の旅である。

シエラネバダ山脈に挑む「アル・アンダルス」の車窓風景(筆者撮影)

列車はスペイン特有の広軌(1676mm)の大形客車14両編成で、そのうち乗客が利用する寝台客車は7両。そのほかはダイニングカーやバー、サロン客車、乗務員用の車両で、22人の乗客の世話をしてくれるスタッフは乗客1人に対し1人が付き、総勢22名。まさに豪華列車というべき贅沢な空間ともてなしだ。

客車は1900年代初頭に製造された古典客車を整備復元、当時の工芸品など優美な内装品は鉄道の芸術品といえる。「アルハンブラ宮殿」と名付けられた食堂車はこの列車の白眉で、1929年フランス製。贅沢な装飾をほどこしたベルエポック時代の栄華を彷彿させる。もう1両の食堂車は「ジブラルファロ」と命名され、こちらも贅を尽くした客車だ。車内のバーではフラメンコのショーも催される。

日立製車両の「E&O」

アジア屈指の豪華列車が、欧州のオリエント急行の姉妹列車としてマレー半島を縦断する「イースタン&オリエンタル・エクスプレス」だ。バンコク―シンガポール間を2泊3日または3泊4日で走り、途中、映画『戦場にかける橋』でも有名なクワイ川・カンチャナブリ川などへのエクスカーションも用意されているクルージング列車である。

クワイ川を渡る「イースタン&オリエンタル・エクスプレス」(筆者撮影)

この車両、妻面の銘板を見ると1971年日立製となっている。これはかつてニュージーランドを走っていた「シルバースター」用の客車を譲り受けて豪華客車にリニューアルしたためだ。客室は「プルマン・キャビン」「スティト・キャビン」、最高ランクの「プレジデンシャル・スイート」のカテゴリーに分かれており、筆者が乗車したスティトキャビンはツインルームでシャワー付き、広さもたっぷりだった。

列車はこのほか、2両のダイニングカー、4両のサロン車やバー、図書室、オープンデッキのある展望車などを連結している。この吹き抜けの展望車が筆者のお気に入りだった。熱帯雨林の生い茂る山々などから吹き込む生暖かい風を受けながら飲む冷たいビールは、まさに展望車の醍醐味だった。

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