SBホークスが「ファン目線の発信」に成功した訳 “ホークスと結婚した女"加藤和子の挑戦
なんで、女がいるんだ。そんな奇異のまなざしで見られ、ストレスで体調を崩した頃があって、今の“立ち位置”を見つけた。その優しい視線が、ファンにも受け入れられている。球団の公式ツイッターのフォロワーは100万人を超え、ホークスオフィシャルレポーターの肩書をつけたうえでの「加藤和子」のツイッターにも16万人を超えるフォロワーがいる。それだけの人たちが、試合前の円陣を見て気持ちを盛り上げ、試合後の勝利のハイタッチで、喜びを分かち合う。
ホークスと結婚した女
博多出身、九州を代表する漫才コンビ「博多華丸・大吉」の博多華丸が、加藤の八面六臂の活躍ぶりに、こんな異名を贈ってくれたという。
「ホークスと結婚した女」
「どうなんでしょうね。イコールホークスというイメージがついているのは、すごくうれしいんです。褒め言葉のほうになるのかな?」
まさしく“鷹一筋”。鷹ガールの姉御格ともいえる立場だからこそ、その姿に憧れる女性たちが増えている。「球団で働きたい」「加藤さんみたいな仕事につきたい」と相談してくる女性は、ひきを切らない。球団には、加藤宛のファンレターならぬ、人生相談の手紙が届けられるという。
「表向きには、ホークスをずっと好きでいてくれたら、なれると思いますよ、といった感じなんですけど。裏向きだったら? なんだろうな? この男社会を耐え抜ける人がいいのかな?」
前例がない道を、加藤は歩き続けてきた。その中でつかんだのは「ファン目線」を大事にすることだった。まるで、自分がその場にいるような感覚になる。
そう思わせるのは、カメラの角度や、テクニックではない。感動を、喜びを共にしたい──。加藤が選手と共有している喜びが、ファンにダイレクトに伝わるからだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら