「YouTube」がやめられない人が陥っている状態 時間を無駄にする悪習慣を完全に断ち切る方法

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もう1つはアウタートリガーといって、「環境」がトリガーになっているケースです。「LINEの通知が出る」というのがトリガーで「スマホを触る」という悪習慣が発動します。

生活の中で強く習慣になってしまっている行動は、このインナーとアウターのトリガーの連鎖です。ネットサーフィンの場合、「疲れた~」というインナートリガーが「仕事じゃないことをしたい」という気分にさせてスマホを手にさせ、スマホの画面に現れる通知やアプリのアイコンというアウタートリガーからYouTubeやNetflixのアプリを押して動画を見るという習慣に入ってしまいます。

この場合、「疲れた~」と思ってスマホを見ても、アウタートリガーとなる通知を切っておいたり、アプリを削除しておくことで一連の流れに入ることを止めることができます。

「やりたいこと」をメモしておく

データによれば、2019年の日本人が所有するアプリは平均99.3個、利用しているアプリは37.5個だそうです。あなたはいくつ持っているか、自分で知っているでしょうか? 時間泥棒のアプリはブラウザから能動的に見に行けば見られますので、いったんスマホから消してみましょう。時間の使い方に意識的になれます。

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また、自分がやりたかったことを思い出すことで、受動的な時間を減らすこともできます。

・もっと本を読みたい
 ・〇〇の映画を全部見たい
 ・もっと家族と時間を過ごしたい
 ・もっと仕事以外の世界と触れたい

というように、自分のぼんやりと思っている欲望を書き出して、時間の使い方を具体的にイメージするのも効果的です。

時間をどう過ごすか考えることは、人生をデザインすることです。同じ動画を見るにしても、惰性ではなく、ちゃんと見たほうが何倍も楽しめるもの。せっかく手に入れた時間ですから、意識的に過ごしてみてください。きっと1週間後、1カ月後の自分に変化が訪れます。

池田 貴将 オープンプラットフォーム代表取締役

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いけだ たかまさ / Takamasa Ikeda

リーダーシップ・行動心理学の研究者。早稲田大学卒。在学中に渡米し、世界No.1コーチと呼ばれるアンソニー・ロビンズ本人から直接指導を受け、そのノウハウを日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジ。感情と行動を生み出す心理学と、人間力を高める東洋哲学を統合した独自のメソッドが注目を浴びる。開催するセミナーはコンサルタントやビジネス作家などのプロも受講。著書に『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』『動きたくて眠れなくなる。』(サンクチュアリ出版)、『未来記憶』『心配するな。』(サンマーク出版)、『がんばらないほうが成功できる』(PHP研究所)などがある。

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