波乱相場にも強い「本命の主力10銘柄」はこれだ 株価チャートの形もよく業績拡大期待の企業群

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昨年は苦戦を余儀なくされた化粧品や娯楽関連も、アフターコロナで反発が予想される。

オリエンタルランドの来年度2022年3月期は休園がない前提で黒字化を予想する。株価は緩やかな上昇トレンドが崩れていない。2019年10月高値から押したが、やはり昨年にW底を形成し上昇回帰、今年2月に上場来高値をつけている。信用倍率0.5倍割れで好取組だ。

資生堂の今年度2021年12月期は、中国で高価格帯商品が伸びる。国内も百貨店自粛がなくなり反発を見込む。株価は2018年6月に上場来高値をつけた後に下落したが、昨年にW底で反発。信用好取組。

継続テーマでも物色

昨年からの相場テーマである「半導体・電子部品」「脱炭素」は、今年も引き続き注目される。

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村田製作所は柱のコンデンサーが車載向けに急回復し、今年度2021年3月期は営業増益に上方修正。来期も通信モジュールが堅調で、コンデンサーも伸び連続最高益更新を見込む。株価は5年ほど4000~7000円程度のボックス圏(上下の幅が決まった動きをする)を続けたが、昨年11月に上放れ。今年1月に上場来高値をつけた。

東京エレクトロンは半導体装置が伸び、今2021年3月期の営業利益が上振れ、増配。来2022年3月期は3期ぶりに最高益圏。株価は今年2月に上場来高値をつけている。

村田、東京エレは指標面で割高だが、次世代通信「5G」や自動運転、デジタルトランスフォーメーション(DX)などのテーマ性から、まだまだ活躍が続きそう。

脱炭素関連ではオリックスに注目。総合リース国内首位だが、インドの再生可能エネルギー会社への出資やスペインの風力・太陽光発電会社の買収で、国内最大級の再エネプレーヤーになっている。来年度2022年3月期は再エネ関連や金融が好調で利益回復。増配期待。株価は2018年1月から下落トレンドだったが、昨年にW底。PBR0.7倍台と割安。アメリカ比率が高い「アメリカプレー銘柄」でもある。

日経平均株価は3月に入って乱高下している。だが、全体相場は高値波乱でも、収益を着実に伸ばす銘柄は底堅い動きが期待できる。全体安に引きずられた下げ(押し目)の場面で仕込む(買いを入れる)チャンスと考えられる。

『週刊東洋経済』3月20日号(3月15日号)の特集は「上がる株」です。
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山川 清弘 東洋経済『株式ウイークリー』編集長兼「会社四季報オンライン」副編集長

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やまかわ きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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