波乱相場にも強い「本命の主力10銘柄」はこれだ 株価チャートの形もよく業績拡大期待の企業群
株価が乱高下している。だが、景気回復が続くなら、企業業績も復活していくはず。波乱相場に負けない銘柄はどれか。主力株の中から本命10銘柄を厳選した。直近の株価チャートの形がよいものに絞っている。
『週刊東洋経済』3月15日発売号は、「上がる株」を特集。波乱相場に負けない7大投資法を解説している。
2021年度の日本企業の業績はアメリカがカギを握っている。バイデン政権の1.9兆ドル(約200兆円)の経済対策が実行され個人への現金給付が始まれば、アメリカ景気は大きく回復する。市場関係者が「アメリカプレー銘柄」と呼ぶ、売上高に占めるアメリカ向けの割合が高い企業の収益が向上していくはずだ。
人材サービスで国内最大手のリクルートホールディングスは、2012年に求人情報検索エンジンのアメリカ・インディード社を買収した。来年度の2022年3月期はインディードが牽引して増益転換を予想。株価は上昇トレンドを維持している。PBR(株価純資産倍率)8倍台と割高だが、信用倍率が0.7倍台と好取組(数値はいずれも2月26日時点、以下同)。これは、株を貸し借りする「信用取引」のうち、買い残高より売り残高が多い状態。株価上昇時に売り方の買い戻し(損切り)が発生し、株価をさらに押し上げる効果が期待できる。
建設機械で世界2位のコマツは、中国に加え日本国内、アメリカで建機が伸び、来年度2022年3月期に増益転換を見込んでいる。株価は2018年1月に上場来高値をつけた後に調整したが、昨年3月の安値で底打ち。昨年来高値を更新中だ。やはり好取組。
農業機械、鋳鉄管とも国内トップのクボタにも注目。今年度2021年12月期は北米市場で巣ごもりのガーデニング需要が継続。建機もアメリカが上向き、一気に最高益を更新。株価は昨年3月安値から上昇基調で、2月に上場来高値を更新した。
資源価格上昇を織り込む
世界景気の回復期待で、資源価格も上昇している。その恩恵を受ける銘柄も値上がり期待がある。
石油元売り首位のENEOSホールディングスの今年度2021年3月期は、前期の在庫評価損がなくなり営業黒字浮上。来期は銅価格が高水準で、チリの銅鉱山の採算が改善して収益続伸を見込む。株価は2018年9月高値から下げた後、昨年3月安値と同10月安値でダブルボトム(W底)を形成。これは、直近安値を下回らずに株価が反発したチャートの形で、強力な上昇サインの一つ。PBRも、バランスシート上の企業解散価値である1倍を下回る0.6倍台と割安だ。
非鉄金属と電子材料が柱の住友金属鉱山も、銅やニッケルの価格上昇で、今年度2021年3月期は増益幅拡大。来期もチリのシエラゴルダ銅鉱山の増産が寄与する。株価は昨年3月に底打ちして上昇基調で、2月に上場来高値を更新。車載電池や電子部品も相場テーマだ。
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