自分の年収は適正だと考えている人の落とし穴 「年収」と「幸せ」のバランスに頑張りは無関係

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① もっともっともらうべきだ

まず①です。これはあまり幸せそうには見えません。しかし「全然少ない」というのは何に比較してそう思っていらっしゃいますか?「社内の誰か」ですか? それとも友人の「誰か」でしょうか。

年収は、あなたが会社に提供した「価値」で決まります。提供した価値とは、「誰かに商品やサービスの価値を提供して、その相手から“ありがとう”と言ってもらえる」ことです。これは、顧客とは限りません。

社内での後工程や管理職・経営陣・ほかの社員に価値を提供しているかもしれません。そして提供する価値は(よい意味での)影響力が高まれば(価値を提供する相手が多い、または価値そのものが大きい)増大しますので、年収は必然的に上がります。

その意味で、客観的に他者と比較しても、自身が創出・提供した価値に対して、自身の年収が「少なすぎる」ということであれば、「何かがおかしい」ということになるでしょう。

利益が出ない事業であったり、会社の仕組みがおかしかったり、途中で誰かが中抜きしているのかもしれません。もしご自身が転職するなどして、別の環境にいけば、変わるかもしれません。

しかし本当に、これを機に『提供している価値と年収が「マッチ」しているのか』を確認いただきたいのです。

「ノッて」いて、成果を上げている実感

② もう少しもらってもいいかなあ

私は、これがいちばん幸せな状態だと考えています。

私はサラリーマンを20年経験しました。そのうち、「自分がやっていることに対して、もう少しいただいてもいいんじゃないかな」と感じているときが、いちばん幸せだったと思います。

これは、自分が年収以上の価値を提供できている実感があるということで、いわば仕事上では「ノッている」状態です。周囲からの評価もまずまずで、成果を上げている実感を得ています。それに対して年収が追いついていない状態ですが、「ノッている」のでさして気になりません。お金はそのうち後からついてくる、という感覚もありました。

ただ、これが同じ会社内の他者に比べて「あいつがそれだけもらっているなら、自身はもっともらってもいいんじゃないか」ということであれば話は別です。これはあまり幸せとは言えないかもしれませんね。

これもその会社の評価制度なり、給与制度の問題かもしれませんし、所属部門・上司の問題かもしれません。しかし、まず他者との相対比較で「もう少し」と思っているということについては、なぜそうなのか、を確認する必要があります。

あなたが気づかない「何か」が、比較する相手と自分の差になっているのかもしれません。その差の理由を確認しましょう。そして、明確な答えが返ってくれば、納得して自身を改めましょう。そうでなければ、文句を言っていてもはじまらないので、自身が適正だと思う年収を得られる場所を探すしかありません。

しかしその前に、自身の年収がはたして本当に適正なのかは、確認したほうがよいでしょう。

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