中国の経済成長率目標の是非を巡る賛成派と反対派の論争で、妥協が成立したようだ。悪影響の引き金にならないよう、容易に達成できる低めの目標を設定した。
GDP成長目標に対する賛成派、反対派の意見
1990年代以降、ほぼ毎年設けられてきた中国の国内総生産(GDP)成長目標はプラス・マイナス両面を抱えてきた。赴任先の省で成長率を高めてその後の出世を目指す何百万人もの当局者を評価する主要指標として重視されてきた一方、環境汚染や過剰投資、統計水増しなどの元凶とも指摘されてきた。
新型コロナウイルス禍による先行き不透明感で昨年は数値目標を見送った中国は、今年も成長率目標を設定しないとの見方が多かったが、李克強首相は5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の政府活動報告で成長目標を示し、6%超に設定した。年間目標は少なくとも2025年まで続く見込みだ。
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