米国債利回り急上昇で各金融市場が大混乱 株・債券・為替市場で保有資産の見直し加速

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金利が上がれば現在の株高の正当化が困難に

昨年4月以降、歴史的低水準で推移してきた米国債利回りの急上昇は、それが経済の健全性を物語るとしても、トレーダーにとっては厄介な光景であることに違いなく、複数の市場でポジションの見直しを迫っている。強気相場で人気銘柄だった大型ハイテク株は25日の下げを主導。ナスダック100指数は4%近い下げを演じた。インターネット株バブル期以来の高水準にあるバリュエーションは、金利上昇で正当化困難になった。

株式市場で高い債券利回りの恩恵を受けやすいセクターも売られた。24日に2007年以来の高値に上昇していたKBW銀行株指数はこの日2.7%下落。S&P500種株価指数採用のエネルギー株や公益株も1%以上の値下がり。

為替市場も衝撃を受けた。ブルームバーグ・ドル指数は25日に0.7%上昇し、昨年9月以来の値上がり率。一方、歴史的に変動の激しい新興国通貨は下落した。南アフリカ・ランドとトルコ・リラ、メキシコ・ペソの下げが目立ち、2%以上下落した。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのシニアグローバル市場ストラテジスト、サミーア・サマナ氏は「現在、これらの金利がリスクパリティなどの戦略を動揺させかねないペースで上昇しており、債券のボラティリティーが他の資産にも波及している」と分析。「金利上昇スピードが鈍るまで、このような日が増えることにメンタル面で準備が必要かもしれない」と語った。

原題:Global Bond Rout Extends in Asia, Testing Yield Curve Control (抜粋)

原題:In a Flash, U.S. Yields Hit 1.6%, Wreaking Havoc Across Markets(抜粋)

著者:Liz McCormick、Katie Greifeld、Ye Xie

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