その楽しさが治療や健康とバッティングしたときも、デメリットを承知したうえで楽しさをとることが多かったのかもしれない。アーカイブに残された日記の断片を探っているとこんな記述をみつけた。
歩ける可能性のある老人から、車椅子を取り上げる。すると、しかたなく歩くようになり、生活そのものがリハビリになって、回復が早まると言う内容。
卒中で麻痺していたのに、再び歩けるようになるのはよいことだが、老人にとって楽なのは車椅子のはず。
残された人生、辛いリハビリに耐えて歩くか楽して寝たきりになるか、本人の選択に任せるべきじゃないかと思った。
寝たきりになるのが、必ず不幸とは限らないのではないか。
「☆賞味期限;2020年頃までかな?」
もちろん病状は悪化させたくないし、できる限り摂生に努めたい。実際、「食事療法」のページからは病状悪化を抑える食生活へまじめに取り組む姿勢がうかがえるし、病院から下肢を切断した患者にリハビリを勧めるように頼まれるなど模範的な患者の一面もあった。
かつてあったプロフィールページには生年月日欄の直下に「☆賞味期限;2020年頃までかな?」との記述も見られる。サイトを立ち上げた頃は70歳頃まで生きる意識を持っていた可能性がある。であるならば、「亡くなることも覚悟していた」のと同時に、長く生きる希望も抱きながらサイトを更新していたのではないか。
しかし、2002年の秋頃にはそんな長期的な展望が見えなくなってしまったのかもしれない。
酒の悪い事は十分承知しているのだが、そして、この数年、
なにか特別な日にしか酒を飲むことはなかったが、
今日は飲みたくて我慢できなくなってしまった。
言い訳すれば、いろいろ言えるだろうが、
結局は意志が弱いだけなのだろう。
ウイスキーを買って来てしまった。もう、やめられないだろうなぁ
最後の日記は現在も読める。亡くなる半月ほど前、2002年11月3日にアップされたものだ。
町内子供会のおみこしパレードをやっていた。
かわいいね。5分ばすかり、セニアカーを止めて、見とれてしまった。(^_^)
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