少し改善?IC乗車券「エリアまたぎ」の不自由

ダイヤ改正で境界駅までと定期券は利用可能に

JR東海と東日本、西日本のエリアをまたぐ場合には利用できない交通系ICカードだが、3月ダイヤ改正で一部改善される(写真:tkc-taka/PIXTA)

全国各地に利用可能エリアが広がったJR各社の交通系ICカード。だが、隣接する駅でどちらもICカードが利用可能エリアなのに、両駅間の行き来に利用できない場合がある。エリアをまたぐ場合だ。

例えば東海道線の場合、JR東日本のSuica(スイカ)エリアである東京から熱海まではICカードで乗車できるが、JR東海のTOICA(トイカ)エリアである隣の函南からは、西側へ向かう人しか利用できない。つまり、函南―熱海間はICカードで乗車できない。JR東海とJR西日本の境目も同じだ。米原から東がJR東海、西がJR西日本のエリアだが、JR東海のトイカエリアは米原の隣、醒ケ井まで。同駅ICカードを利用できるのは、東側の名古屋方面に行く場合のみだ。

境界駅まで利用可能に

3月のダイヤ改正で、この状況が改善される。

国府津や熱海ではスイカエリア(JR東日本)内の利用者だけではなく、トイカエリア(JR東海)からも利用できるようになる。米原もJR西日本のICOCA(イコカ)エリアだけでなく、トイカエリアからの利用者も使えるようになる。これまでできなかった「隣の駅」までのICカード利用が可能になるのだ。

これと同時に、スイカエリアとトイカエリアをまたぐ定期券や、トイカエリアとイコカエリアをまたぐ定期券が発売可能になる。例えば沼津から小田原までの定期券や、彦根から大垣までといった定期券がICカードで発行できるようになる。また、関西本線でのイコカ利用エリアが拡大され、トイカエリアの亀山まで乗車が可能になる。

これらの区間は、これまでは磁気式定期券での発行だった。醒ヶ井や近江長岡から米原・彦根方面に通う人には、なぜこの辺りだけ磁気式の定期券、と思っていた人もいるのではないだろうか。

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