韓国の子どもの成長をむしばみ始めたコロナ禍

親の収入減で子どもの世話に手が回らず健康に影響

ソウル近郊・京畿(キョンギ)道坡州(パジュ)市の小学校2年生・ミンジェ君(9、仮名)を1人で育てるハン・ジヨンさん(37、仮名)は、2020年末に職を失った。ソーシャルディスタンスなどコロナ禍による行動規制が厳しくなり、働いていたゴルフ練習場が休業したためだ。

前出のキム・ジュヨンさんと同じ生活保護対象のハンさんは、食堂や街頭でのアクセサリー販売など機会があるたびに働き続けた。ミンジェ君は毎日1人で食事を用意して食べたり、出前を取ったりする。

脆弱階層の家計を悪化させるコロナ

ハンさんは「学校に緊急保護を申請したが、優先されるのは共働きの家庭。私のようなシングルマザーは、すでに連絡も取れない父親とともに共働きであることを証明する書類を作成しないと支援リストの上位にいかない」という。

2月1日、韓国銀行の報告書によれば、2020年3~10月のコロナ禍による外出規制などによる賃金損失率は、所得上位20%がマイナス2.6%、所得下位20%がマイナス4.3%。臨時・日雇い雇用者や零細自営業者など、経済的に脆弱な階層がより大きな打撃を受けていることがわかる。彼らの子どもたちもまた、学校という最小限の社会的居場所がなくなったことも大きい。

ソウル大学経済学部のチュ・ビョンギ教授は「短期的には学習格差、長期的には知的発達と労働市場における能力開発との格差が拡大し、階層間の社会的格差がより広がっている」と述べた。
(「ソウル新聞」2021年2月15日)

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