グーグルと豪州の対立に世界が注目するワケ 報道機関へニュース使用料の支払いを求める
豪州全体の経済規模はアルファベットの時価総額(1兆4000億米ドル=約147兆円)を下回り、遠く離れた豪州という小さな市場の重要性が突然高まったことには驚きがあるかもしれない。しかし、米インターネット大手は豪州を世界の前例にしてはならないとして対応に乗り出しており、アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)やフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOはこの数週間にスケジュールを調整し、豪州のモリソン首相または閣僚らと電話協議した。
今回の対立はライバルにとって劣勢挽回の好機
一方、今回の対立を好機とみたマイクロソフトのブラッド・スミス社長とサティア・ナデラCEOも豪政府に連絡。スミス社長はモリソン首相に対し、「競争相手にビングが肩を並べられるよう」投資を進める考えを示した。
グーグル検索が存在しないのは中国も同じだが、同社のサイトが利用できなくなれば欧米型の民主主義国としては異例で、情報への迅速なアクセスという点で後退を余儀なくされる恐れがある。
グーグルの強硬姿勢が軟化しつつある兆しもある。モリソン首相は同社との会談について「建設的」だったとし、「プロセスへの関与を大きく後押しするはずだ」と述べた。グーグルは同会合に関してコメントを控えたが、同社は「ニュースショーケース」サービスを通じた対価の支払いを提案していると資料で説明した。
原題:Life Without Google: Australia Is Now Facing the Unthinkable (1)(抜粋)
著者:Angus Whitley、Georgina McKay
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