菅首相、緊急事態宣言の延長で謝罪連発のわけ 3月7日までが政権の命運かけた勝負の1カ月に

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2月2日の記者会見で緊急事態宣言の延長を説明する菅義偉首相(写真:時事)

緊急事態宣言が大方の予想通り、1カ月延長された。

菅義偉首相は2月2日夜の記者会見で、「責任はすべて私が背負う」などと述べ、深々と頭を3回も下げた。そして、コロナ感染抑え込みに「すべての力を注ぐ」と強調し、トップリーダーとしての覚悟をアピールした。

菅首相は同時に、与党4議員の「夜の銀座」問題でも謝罪を連発するなど低姿勢に徹した。ここにきての新規感染者数の急減については「確実に効果が出ている」と強調。感染防止の決め手とされるワクチン接種を「2月中旬から開始したい」と日程前倒しを表明し、国民に対し「もうひと踏ん張りの協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

4月から高齢者のワクチン接種を表明

今回の記者会見で菅首相はプロンプターを初めて使用し、これまでと違うカメラ目線で国民に訴え続けた。ただ、メモの代わりに投映された文字を読み続ける対応は変わらず、「1人1問」「途中で打ち切り」など質疑ルールも従来通りだった。

政府は2日、11都府県を対象に発令中の緊急事態宣言について、栃木県を除く10都府県で3月7日まで1カ月間延長することを決めた。これまで同様、飲食店の営業時間短縮などを柱とする感染対策を維持・徹底する方針だ。

菅首相は宣言を延長した理由について、「感染の減少傾向を確かなものにしなければならないと判断した」と説明。2月下旬からとしていた医療従事者へのワクチン優先接種は「2月中旬にスタートしたい」と前倒しを表明。4月から高齢者への接種を始める方針も示した。

今後の焦点となる宣言解除の条件については「新規感染者数で言えば、東京で1日500人、大阪で1日300人を下回ること、さらに病床の逼迫に改善がみられることが重要だ」と強調。「次の1カ月ですべての都府県で解除できるよう対策の徹底を図っていきたい」と述べた。

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