ミャンマー国軍による「クーデター」不吉な兆候 昨年11月の選挙結果に不満を募らせていた

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それでもスー・チー氏の国民的な人気は衰えず、同氏の党が再び選挙による信任を受けた。そのため軍部指導者は自らが打ち立てた見せかけの文官統制に対して、明らかに不満を持ち始めていた。

先週、国軍広報官はクーデターの可能性を否定しなかった。ミン・アウン・フライン司令官は、もし違法行為が行われるようなことがあれば、憲法を棄却することになると述べた。2つの都市の街道を装甲車が走り、都会の中心でそうした兵器が搬送されている姿を見かけることに慣れていない住民は驚いた。

「声明」のやり合いが行われていた

1月30日には、国軍は態度を軟化させたように見えた。武装組織として、軍は憲法をはじめとした法律によって制約しているとする声明を発表した。その翌日に発表された別の声明では「民主的な規範を遵守しているのは、むしろ軍のほうである」と述べた。

文民の政府高官の拘禁が行われたのは、議会が11月の選挙後の最初の国会審議に入るわずか数時間前だった。

ミャンマーでクーデターが起きるといううわさが出回る中、1月29日にはアメリカを含めた欧米外交団が「われわれは選挙結果を覆そうとする、およびミャンマーの民主主義への移行を妨害する行動に反対する」共同声明を出すなど、阻止に向けた外交的な動きが行われていた。

1962年にクーデターによって勢力を得た軍部は共同声明に対して31日に声明を発表し、「現在の状況に対して不当な仮定をすべきではない」としている。

ミャンマー北部のビジネスマン、コー・タヤー・タッ氏は状況についてこう嘆く。「国軍が現政権を助けることをせず、こうして人々を怖がらせていることに憤りを感じる。彼らはあまりに多くの犯罪を起こしてきた」。

(執筆:Hannah Beech記者)

(C)2020 The New York Times Services

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