「いつかは海外に」と考えている日本企業の盲点 ベンチャー企業に足りない視点はどこにあるか
「外国(人)恐怖」を克服するのは、ベンチャーのみならず、海外展開にあたっての日本社会の課題の1つである。
内向きの社会環境であるが、日本企業の海外支店で勤務経験があり、かつ日本人グループにとどまらず現地のことにも理解力がある中高年層、起業精神が高揚し、柔軟でグローバルな視点を持つ若者、あるいは国籍だけではなく、生まれも育ちも海外の人材など、ベンチャーの海外展開に貢献できる人的資源は、日本にはまだ眠っている。マインドセットの変革には身近な海外とのつながりや、イノベーションハブの活用を考えていくとよい。
社名の発音のしやすさも大事
最後に紹介する海外進出のコツが、社名(ネーミング)だ。できれば世界中、どこの人でも発音しやすい名前にすることをぜひ念頭に置いていただきたい。中国の例だが、中国語の名前は海外の人にとって発音しにくいため、近年の中国企業は名前を工夫している。
よく知られた大企業の例は、IBMのPC事業を買収したPC大手の「聯想」だ。英語名を「Lian Xiang」から「Lenovo」に改名し、認知度向上と発音しやすさを追求したのだ。
日本のベンチャーの社名について、時々ひらがなをローマ字にするだけの名前や、会社の要素をすべて織り込もうとするがゆえの長い社名も散見される。会社名はベンチャーの第一印象ともなるので、ユニバーサルでセンスがいいネーミングも実は重要である。
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