日興コーディアル証券の前途多難、天下獲りをブチ上げたが…

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 しかし現実は厳しい。対外公表の主幹事会社の数は減少の一途。日興はもともと三菱系企業との関係が深いが、三井住友傘下に入ったことで三菱系企業の離脱が相次いでいる。代表例は日本郵船、旭硝子などで、主幹事証券を三菱UFJ証券へ変更した。この1年で主幹事証券を替えた上場会社は108社あり、うち55社は日興からの変更。まさに独り負けと言ってもいい。

実際のディールでは三井住友の案件中心に、特に社債で高い実績を上げているが、グループの内部取引が大半では本当の実力と言いづらい。証券会社の真価を決める株式の発行主幹事では野村や大和に大きく水をあけられたまま。三井住友のカラー以上に、体制の不備が発行体から不安視されている。今後、どこまで挽回できるか。本格的な銀証融合の真価が問われる。

■三井住友フィナンシャルグループの業績予想、会社概要はこちら

(中村稔 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2010年4月10日号)

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