トランプがこうも「キューバ」を痛めつける理由 退任直前にキューバをテロ再び支援国家に指定
トランプ大統領による最後のキューバに対しての制裁に対し、キューバのブルーノ・ロドリゲス外相は逆にアメリカをテロ国家と見立て、昨年4月30日にキューバ出身でアメリカ在住と思われる人物が、アメリカのキューバ大使館に向けて自動小銃で連射した事件を巡ってアメリカ政府はその犯罪行為を糾弾せず、無言のままであると非難した。
また、1月13日付のキューバ政府紙『グランマ』は、アメリカとコロンビア革命軍(FARC)の和平が成立したのはキューバが仲介したことが大きいと報じた。さらに同紙は、「アメリカの支配に背く国に対して武器として国家テロリズムを犯すのはアメリカ政府だ」と指摘。「どこの出身地のテロリストにであれキューバの領土を利用されたことはないし、彼らを組織化したり資金支援をしたこともない。また、アメリカを含める世界のいかなる国に対するテロ活動をするための領土となったともない」と、キューバ政府の姿勢を示した。
バイデン大統領は関係改善を望んでいる
2021年4月には8回目のキューバ共産党大会が予定されている。この大会で89歳のラウル・カストロ氏が第一書記を退任することになっている。この時点でカストロ兄弟によるキューバの政界での支配が終わることになる。
しかし、経済面で現在も物資の不足が深刻なキューバが立ち直るには事業の民営化や個人企業家の増加、外国からの投資が必要だろう。その意味で、キューバの今後の政権を担うことになっているミゲル・ディアス・カネル国家評議会議長がアメリカの大統領選挙時に望んでいたのはジョー・バイデン氏が次期大統領に就任することであった。
同氏はオバマ前大統領の外交政治を踏襲するのは間違いないと判断しており、実際バイデン次期大統領もキューバとの関係改善を望んでいるとされている。
そしてまもなく、そのバイデン氏が大統領に就任する。キューバにも新しい曙が訪れ始めている。
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