SmartNewsが「アメリカの分断」にかける勝負 鈴木CEOが現地で体感した米大統領選のリアル

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――その分断について、メディアの責任をどう分析しますか。

非常に重要な論点だ。社会の分断がいったい何によって生じているのか、大きく3つの説がある。1つが、メディアが分断したから社会が分断したというもの。2つ目は、政治や議会が先に分断したというもの。3つ目が、国民が先に分断したというもの。実態としてはこれらが相互に入り乱れて、混合して強化し合って分断が加速しているのだと思う。

メディアの分断の話でいうと、アメリカではフェアネスドクトリン、つまり公共の電波を使って政治的な内容を扱う場合においては、民主党・共和党双方の意見をバランスよく扱わねばならないという決まりがあったが、これが1987年に撤廃されて、それ以降とくにラジオ局を中心に、片方の立場に偏ってもいいという傾向が強まった。

ただ、その前から議会が分断していたという話もある。共和党と民主党がそれぞれ、1つの法案に対しどれだけ賛成・反対したかという調査もあるが、それを見ると議会の分断はだいぶ早くから見て取れる。そういう意味でやはり、政治と国民世論とメディアの相乗効果で分断が加速しているのだろう。

投票に行くまでをサポートする

――スマートニュースは今回の選挙に対応するためにどのような機能を実装しましたか。

さまざまな立場の意見をバランスよく提供しなければという問題意識はずっと持っていた。2016年の大統領選の際、社会の分断が非常に大きなテーマとしてクローズアップされ、(偏りない情報収集を行うためのツールとして)スマートニュースへの注目度は一気に高まった。さらに2018年からは現地でテレビCMも打って、スマートニュースが分断の問題に取り組んでいるという認知を広げることもできた。

「News From All Sides」の機能を使うと、簡単な操作でリベラル、中立、保守の立場からのニュースを読み比べられる(提供:スマートニュース)

今回の大統領選に先立ち、2019年9月からアメリカ版アプリで提供しているのが「News From All Sides」という機能だ。1つのテーマに関するニュースをリベラル、中立、保守の立場から読めるようにしたもので、当社に勤める主要な報道機関出身の複数のジャーナリストが政治コンテンツの分類方法を議論しアルゴリズムを作っている。

もう1つ注力したのが、行政区画ごとの投票関連情報まとめだ。アメリカの選挙は制度が非常に複雑で、どうやって投票するのかが州によって全然違う。選ぶのも大統領だけじゃなく、州のいろいろな役職者などを選ぶ。投票する人はそれらを理解するだけで大変なので、居住地をアプリに入力すれば「あなたの地域ではこうですよ」とわかるようにした。

選挙だけが民主主義じゃないが、選挙は民主主義の重要な一側面。だからまず選挙に役立つ良質な情報を届けたい。加えて、有権者がどんなにたくさんニュースを読んでも投票に行かないと意味がない。であれば、投票に行くことをサポートするところまで含め、われわれとしてできることをしたいと思った。

――実際の成果として、サービスの成長につながりましたか。

具体的な数字は非公開だが、(ユーザー数や1人当たりの視聴時間など)どれもとっても、アメリカで著しい成長を遂げている。

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