GoTo「キャンセル補償」分配方法は適切なのか

手間のかかる手続きに関係者は頭を悩ませる

「GoToトラベル 地域共通クーポン」の案内板とマスクを着けた通行人=12月29日、福岡市博多区(写真:時事)

昨年秋の紅葉シーズンに観光需要を一気に押し上げた「GoToトラベル」キャンペーン。しかし、全国的な感染拡大を受けて年末年始のキャンペーン一時停止が決まり、需要が一気に蒸発する事態となった。さらに年明けからは「緊急事態宣言」が全国の大都市圏へと再び広がり、旅行業界には逆風が吹き荒れている。

GoToトラベルの一時停止に伴うキャンセルは、一定の期間内であれば顧客からは料金を取らず、国が旅行業界に対して補償金を出す形で収拾を図ろうとした。しかし、その流れや補償の方法は無料キャンセル期間後もなお明確でなく、旅行会社と宿泊業者の双方に疑念を持たせる結果となった。

結局、補償金はどのように分配されることになったのだろうか。

「補償」めぐる宿泊業界の懸念

政府は年末年始のGoTo一時停止に伴い、12月24日(その後27日に延長)までは顧客のキャンセルを無料で可能とし、キャンセルが出た事業者については1人当たり2万円を上限に、代金の50%を補償するとした。

補償は、旅行会社が企画・手配するツアーなどの場合は旅行会社にまず全額が支払われる。GoToトラベルは、航空券や鉄道の切符を単独で予約するのは対象とならないため、旅行会社から宿泊と交通機関などをパッケージで購入する利用形態が大半を占める。

筆者は昨年12月27日の記事(「GoToキャンセル補償『旅行会社独り占め』の手口」)で、この補償金を受け取る旅行会社が宿泊業者などへの配分をスムーズに行わないのではないか、という宿泊業界関係者らの懸念を取り上げた。

GoToトラベル事務局はこのような懸念に対し、「旅行会社から関係事業者への配分については、特定の者が過大に取り分を取ることなく、当該キャンセルに係る関係事業者の間で公平に配分されることが望ましい」との考え方を示し、年末の仕事納めギリギリのタイミングである12月28日に事業者向けの取扱要領となる対応マニュアルを配布した。

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