仕事でYouTube活用を成功させる2つのポイント 突然の「自前動画」制作で四苦八苦する人へ

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② 社員が出ることの必然性

次に考えるべきポイントは「社員が出ることの必然性」、つまり、スタッフが出演することに動画としてのよさがなくてはならないということです。

企業の社員が出演することに意味のある内容でなければ、そもそもその動画を作る必要はありません。Webサイトの内容をただ読み上げるだけだったり、スライド形式で進んでいくのであれば、動画である必要性は薄いです。

ユーザーにとって有益な情報を伝える

企業は個人で活動するYouTubeクリエーター(いわゆるYouTuber)とは異なり、専門家が集結した1つの組織です。専門家が持つ情報は個人の消費者が知る機会があまりないものであることが多いです。YouTubeで公開する動画は、これまでプロモーション目的で作られた映像広告のように、15秒や30秒などである必要はありません。

代わりに、しっかりとしたメッセージが必要であり、その動画に含まれる情報はユーザーにとって有益なものである必要があります。

これまで広告にしづらかったメッセージとしては、商品化の実現に至った細やかな技術のこだわりや、その背景に隠されたストーリー、製造に携わる社員がすすめる便利な機能や専門知識などが考えられるでしょう。

直接的な商品宣伝ではなく、ある種回り道とも思えるような内容であっても、社員から直接発信されるそういった情報をユーザーが受け取ることによって、ユーザーの商品やブランドに対する理解や想い入れといったロイヤルティーを高める方法の1つともなります。

『YouTubeでビジネスを伸ばす動画の成功法則』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

このほかにも、内製化だから実現できる要素として挙げられるものは、作られた動画から感じられる企業の内側の雰囲気です。

動画としてキレイにパッケージ化されたものよりも、YouTubeの場合は少し崩れているくらいがちょうどいいこともあります。視聴するユーザーも肩肘張ることなく気軽に視聴できるコンテンツとなるでしょう。

社員同士がしゃべる内容ややり取りの雰囲気がユーザーに動画を通じて伝わることで、商品がプロモーションできるだけでなく、企業としての文化やスタッフの人柄などもアピールでき、採用などにもいい影響があるでしょう。

木村 健人 株式会社動画屋 代表取締役

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きむら・けんと / Kento Kimura

1988年生。サンフランシスコ州立大学芸術学部卒。ゲーム制作会社及びIT関連会社を経て、2016年よりYouTube動画SEOサービスを開始。メーカーを中心に企業公式YouTubeチャンネルを手掛け、視聴回数を大幅に改善させる。現在、大手企業から多数の依頼を受ける。著書『広報PR・マーケッターのためのYouTube動画SEO最強の教科書』(秀和システム)、『YouTubeでビジネスを伸ばす動画の成功法則』(SBクリエイティブ)。

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