研究で判明「睡眠が足りない人」が求める食事 食事と睡眠の切っても切れない関係がわかった

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よりよい眠りにつながる可能性がある食事としては、例えば、地中海沿岸地域の食事が挙げられる。野菜や果物、ナッツ、種子、豆類、全粒の穀物、魚介類、鶏肉、ヨーグルト、ハーブ、スパイス、オリーブ油などをよく使う料理だ。

大規模な観察研究などで、このタイプの料理を食べている人は不眠症や短時間睡眠などにあまり悩まされないことが示されている。ただし、両者の関係性を裏付けるには、さらなる研究が求められる。

睡眠も食事に影響を与える

しかし、貧弱な食事とよくない睡眠の関係は一方通行のものではなく、双方向的なものだ。研究によると、睡眠が足りないと心理的な変化が生じ、ジャンクフードを欲するようになることがあるという。

臨床試験で、健康な成人に4〜5時間しか睡眠をとらせないと、摂取カロリーが増え、より頻繁に間食をするようになったという。被験者たちの空腹感ははるかに強くなり、また甘い食べ物を好むようになった。

キングズ・カレッジ・ロンドンの研究者による別の研究では、適切な睡眠をとると、不健康な食品を避けようとする意志の力が強くなることが示された。通常の睡眠時間が短い人が、より長く眠れるようにするプログラムを受けると、食事の質も向上した。最も目覚ましかった変化は、砂糖の摂取量が1日当たり10グラム、ティースプーンで2.5杯分減少したことだ。

これらから学べることは、食事と睡眠が密接に関係しているということだ。ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の内科医、スーザン・レッドラインは、一方を改善すればもう一方が改善され、そこから好循環が生じて、よい連鎖が続いていくという。レッドラインは、ハーバード・メディカル・スクール教授でもあり、睡眠医学を担当し、食事と睡眠障害について研究している。

「健康に近づく最もよい方法は、健康的な食事と健康的な睡眠を大切にすることだ」とレッドラインは言う。「この2つは健康に生きるための行動として非常に重要で、また、互いを強化しあっている」。

(執筆:Anahad O’Connor、翻訳:東方雅美)
© 2020 The New York Times Company

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