服のサイズが合ってない人が知らない試着の肝 「何を着たらいいかわからない」ならどう買う?

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裏話になりますが、昨年(2020年)からのセールは例年のセールと違うところがあります。コロナの影響で服が余っているため、これまでだったらセールに出ない服まで並んでいるのです。

たとえばスカートを買いたくても、通常のセールでは色が数種類しかなかったり、人気のシルエットのものは欠品していたりします。しかし今のセールだと、色や柄・シルエットや素材が豊富で、たくさんの種類の中から自分に似合うものを厳選できるのです。私も12月に多くのセールでお客様のスタイリングをしましたが、普段のセールだと選べない服をご提案することができました。

ただ、無理に初売りで服を買うのではなく、2月になってから服を見に行ったほうが良い方もいます。それは「何を着たら良いかわかりません」という方。これは私がお客様からよく言われる言葉でもあります。

何を着たら良いかわからない場合に案外多いのは「今どんな服を、どう着たら良いのかがわからなくなっている」ケースです。

その場合は、2月と9月に百貨店のハイブランドフロアを見てみましょう。もちろん値段がかなり張りますので買わなくても問題ありません。

目的は服の着方や合わせ方のトレンドを把握すること

目的は、服の着方や合わせ方のトレンドを把握すること。トレンドが変わると店に並ぶ服やコーディネートもがらっと変わりますが、その変化がいちばん早く現れるのが、2月と9月のハイブランドショップです。

つまり、このとき店頭に並ぶ服が、春夏あるいは秋冬の間、本格的に流行すると言えます。もちろんトレンド服を着ればいいわけではありませんが、コーディネートにはある程度アップデートが必要です。

『大人の服選びの教科書』(サンマーク出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

とはいえ、むやみにトレンドを取り入れると若作りしていると思われるおそれもあるので、取り入れる要素や手持ち服に合うものを慎重に選ぶのがいいでしょう。そこで必要になるのが軽い下調べ、つまりハイブランドショップのチェックなのです。その後、予算の範囲内で条件に当てはまる服を探しましょう。こうすることでほんとうに似合うだけでなく本当に着たいと思える服に出会えます。

私を含めたパーソナルスタイリストだって、お客様に対してやみくもに服を選んでいるのではありません。シーズンが始まる前に品定めをし、さらに膨大な量の服をリサーチしています。このリサーチがあるからベストなスタイリングが提案できます。

(出所)『大人の服選びの教科書』(サンマーク出版)
霜鳥 まき子 パーソナルスタイリスト、株式会社SPSO代表

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しもとり まきこ / Makiko Shimotori

これまで15年間、約2万人へのパーソナルスタイリングを行う。日本航空国際線の客室乗務員として10年間勤めるなか、海外でパーソナルショッパーの仕事に出会い、スタイリストに転向。パーソナルスタイリストとしてコーディネートにとどまらず、お客様の自宅のクローゼットチェックからショッピング同行を通して、一人ひとりの人生に寄り添ってトータルプロデュースに携わる。品格ある大人の女性スタイリングが定評で、テレビや雑誌などでも活躍。著書に『洋服で得する人、損する人』(大和書房)、『世直しスタイリスト・霜鳥まき子の得する黒 損する黒』(小学館)などがある。

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