詐欺師が使う「電話マニュアル」巧妙すぎる中身 年末年始は詐欺師にとっての「書き入れ時」
- 「報道で言われているのはその通りなのですが、今回のようなお金が不正に引き出されているといった緊急時には、例外として電話をすることもあるんです」
- 「そうなんですか」
- 「はい。今回は特別なのです。ご理解いただければと思います」
例外、特別を強調することで、相手の疑問を消し去ります。それでも、相手が詐欺を疑って「この後に、お金を要求してくるんじゃないのか!」と言ってくるかもしれません。
これもマニュアルで想定されており「警察ではお金を要求することは絶対にありませんのでご安心ください」と答えるようになっています。
キャッシュカードをだましとる
実際この詐欺では、お金を振り込ませることはありません。この犯罪グループが行っているのが、キャッシュカードをだましとるという手口だからです。警察官やデパート店員などをかたり「あなたのクレジットカードを使い、10万円の買い物をした人がいます」と電話をかけます。
そして「ご購入しましたか?」と質問をして、電話の相手が「いいえ」と答えると「やはり、あなたの個人情報が詐欺グループに流れていて、悪用されています」と不安をあおる言葉を口にします。
相手が動揺しているところに「このままだと、キャッシュカードも偽造されて、お金を引き出されるかもしれません。すぐにカードを止めてください!」とたたみかけます。
そして家に金融機関の職員をかたる人物を派遣し、「カードを止める手続き」と称してキャッシュカードをだましとります。事前の電話で暗証番号は聞き出していますので、ATMからお金が引き出されることになります。
このように、お金自体を直接だましとる手口ではないので、詐欺師は自信たっぷりに「お金を要求しない」と言い切るのです。
さらに念には念を入れ、次のようにダメ押しをすることもあります。
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