いま地方の企業をみていると、都会で働いてきた20代が地方で働く受け皿が増えそうな動きが出ています。そのひとつが大企業が地方創生のため、地域限定採用ですすめる新会社を立ち上げ始める動きです。
三菱地所、竹中工務店などが地元の木材を活用する「MEC Industry」を鹿児島県霧島市に設立。それなりに高い処遇で20代のエンジニアや法人営業が多数募集されています。
あるいはパソナが淡路島に本社移転したのは有名ですが、それ以外でも子会社を地方に移転する企業は出てきています。地元勤務限定で若手社員を募集するような形です。
地方にIT系の開発拠点は増加傾向
もう1つ、エンジニアの働く職場環境としてIT系企業が地方に開発拠点を増やし始めています。ニアショア開発とも呼ばれ、地方開発拠点を開設する企業による若手人材の求人が増えています。
例えば、北海道の郊外勤務のエンジニア募集。冬の休日は車で30分以内にスキー場がある住居で自然に囲まれた環境を楽しめる…といった求人も見かけます。
こうした地方限定勤務を加速するため、企業の取り組みも行われるようになりました。要は、地方勤務を体感して「これならやれそう」と感じる機会を提供するという仕組みです。
出張先で滞在日数を延長するなどして休暇を取るブレジャー。休暇先で業務にあたるワーケーションなどを推奨する企業が増えています。
例えば週末、軽井沢に家族で旅行。そのまま月曜日も滞在して遠隔で仕事を行うことを会社が容認。さらに言えば、推奨する状況になってきたのです。コロナによって、リモートワークに対する抵抗感が企業にも社員にも薄くなってきたと言えるかもしれませんが、大きな変化です。
こうした、”地方勤務のお試し”を推奨する動きも後押しになり、都会で働いてきた経験を活かして地方で活躍するーー。そんなケースが増えていけばと願います。
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