読売新聞、M&A攻勢で回帰狙う「あの頃の巨人軍」 レジャー強化で伝説の多摩川グラウンド再現も
スポーツ・レジャーは新聞と並ぶ本業
――グループのレジャー事業を強化する方針を掲げています。よみうりランドへのTOBはコロナ以前から検討していたとのことですが、こうした動きの背景を教えてください。
よみうりランドについて、直接のきっかけは(近隣地域である)東京都・稲城市南山地区の開発だ。新しい街ができ、よみうりランドにとって懸案だった周辺の道路事情が改善されるチャンスだった。読売新聞も2018年に(2・3軍向けの)新球場を建設するため南山地区の土地を取得したので、両社の関係を強化し、一体的な開発計画を立案すべきと考えるようになった。
また、グループ全体の事業構想もある。本業の強化を基本としており、本業とは新聞・メディア事業とスポーツ・レジャー事業の二本立て。スポーツ・レジャーの中核は巨人軍で、もうひとつの中核企業としてよみうりランドを位置付け、幅を広げたいと考えた。
よみうりランドは公営競馬から始まり、ゴルフ場、遊園地、温浴施設、キッズ施設と裾野を広げてきた総合レジャー企業。遊園地の冬の時代や、地方競馬が不振の時期も、社員の地道な努力で困難を脱してきた。新聞社と巨人軍はスポーツ事業の国際化などをリードしてきた自負があるが、レジャー事業の成長には、人々を喜ばせ、感動を与える仕事を熟知したよみうりランド社員の知識と経験が欠かせないと思っている。
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