勢いに乗る婚活サイト、“すれ違う”結婚相談所--婚活ブームを享受しているのは誰か

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 運営するのは大手ポータルサービスのエキサイト。「従来の結婚相談サービスを見て、ネットでならそのデメリットが解消できる」(角倉恵美デジタルコミュニケーション部部長)と考え、2003年10月に事業開始した。

そのデメリットとは、価格が高い、わざわざ店舗へ出向いたり、写真・釣り書きを用意しないといけない、相手の地域が限定される、仲介者の存在が面倒……などだ。

同事業にかかわるのは、プロデューサー2人と本人確認を担当する1人を含む、10人にも満たない少人数。09年3月期の同社課金コンテンツサービス売上高46億円弱の中で、恋愛結婚が占めるのはわずか1億7627万円だが、損益に関しては、事業開始から半年経った04年4月から黒字化しているという。

会員は首都圏在住者が多く、男性の42%は技術系会社員。年齢は男女とも35~39歳が最も多い。インターネットと20代を過ごした彼らは、コンピュータによるマッチングに抵抗感がない。「自分で自由に相手を探したい」(角倉氏)人たちから支持を集めている。

ただ、会員の7割超を女性が占めバランスが悪い。

角倉氏も「男性が消極的で会員数が少ないのが課題。彼らがより入会しやすいよう優遇策を考えたい」と話す。同時に、年収など男性の“スペック”に女性がこだわりすぎる点を懸念、「もっと視野を広げさせていきたい」と女性陣にも注文を付ける。

出会いの場を提供する恋愛マッチングサイトでは、ヤフーの「Yahoo! パートナー」が150万プロフィール(登録人数)の巨大サイトだ。続く米国発のmatch.comは100万人。同種のサイトは現在1600ほどあるとみられるが、中にはサクラがいるなど問題のあるサイトも存在する。

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