「YOASOBI」が年間音楽チャートを制した理由 コロナ禍でTikTok発と新人のヒット曲が続出
2位と3位が今年の集計期間以前にリリースされた楽曲であることからもわかるように、デジタル時代では、リリース時に話題のピークを作ることが正解とは限らない。リリース後の情報発信や、聴き続けてもらう仕掛けを作ることが上位進出のカギになっている。
そのほか、昨年2連覇を達成した米津玄師も人気は健在だ。「Lemon」は17位と聴かれ続け、8月発売の「感電」も14位、プロデュース曲を含め8曲がランクインした。あいみょんもロングヒットの「マリーゴールド」(8位)をはじめ、「裸の心」(10位)など6曲がランクイン。プロデュース曲「猫」(DISH//)もバージョン違いで27位、28位に入った。
アイドルグループでは、日韓合同プロジェクトの新人・NiziU(ニジュー)「Make you happy」が動画再生とストリーミングを中心に伸ばし12位と大健闘。Snow Manは「D.D.」(15位)など3曲、SixTONES(ストーンズ)も「Imitation Rain」(19位)など3曲がランクイン。そのほか乃木坂46「しあわせの保護色」(46位)、日向坂46「ソンナコトナイヨ」(61位)といった様相だ。CD売り上げ枚数で年間1位のAKB48「失恋、ありがとう」は93位だった。韓国グループではTWICEが4曲、BTSも4曲ランクインと、安定した人気を見せている。
「香水」をはじめ新人も多くランクイン
TikTokやYouTube、SNSからヒットが生み出されるパターンが新たに定着したこともあり、多くの新人・若手アーティストがランクインしたのも特徴だ。社会現象になった瑛人「香水」は6位。ヨルシカは「花に亡霊」(42位)など3曲がランクイン。yama「春を告げる」(30位)、Rin音「snow jam」(49位)、オレンジスパイニクラブ「キンモクセイ」(94位)、優里「かくれんぼ」(98位)なども健闘した。
もうひとつ、注目ポイントは総合アルバムチャート。首位は米津玄師の「STRAY SHEEP」で、CD販売、ダウンロード、CD読み取り回数の3指標すべてで1位と他を圧倒した。同作品は「Lemon」や「馬と鹿」、「感電」などヒット曲が満載だ。2位はKing Gnu「CEREMONY」で、「白日」などが収録されている。
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