エプソン、リモート急増で脱「紙」戦略の成否 トップが語る「コロナ後」のプリンター市場

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コロナ禍で印刷需要が激減する中、エプソンの小川恭範社長はどんな戦略を描くのか(編集部撮影)
コロナ禍で在宅勤務が続き、オフィスでの印刷需要が激減する一方、好調なのが家庭用のインクジェットプリンターだ。キヤノンやブラザー工業などのインクジェットプリンター各社は、9月までの売り上げが堅調だったことから、通期の業績予想を引き上げた。
インクジェットプリンター大手のセイコーエプソンも2021年3月期のインクジェット関連事業の売上高を、7月末比で250億円引き上げて6800億円(前期比4%減)とした。
ただ、新型コロナによるサプライチェーンの混乱によって供給遅延が発生し、41.2%の世界シェア(2019年時点、インクジェットプリンター)は落としているとされる。また売上高の約3割を占めるプロジェクターや産業用ロボットなども先行き不透明だ。
コロナ後を見据えて、どんな戦略を描くのか。セイコーエプソンの小川恭範社長に聞いた。

フレキシブルな生産体制を構築

――家庭用インクジェットプリンターの売れ行きが好調です。

10月に通期業績予想を上方修正したのは、想定以上に在宅需要が継続しているからだ。中でもインクカートリッジモデル(のプリンター)の需要が増え、それに伴って消耗品であるインクの需要も増えている。新型コロナの影響でプリンター本体の生産拠点で(生産の)遅延はあったが、インクの生産拠点は分散していたため、インク需要をしっかり取り込めている。

在宅勤務が根付いた北米では引き続きインクジェットプリンターの需要が高い。日本やヨーロッパの需要は一段落したものの、堅調に推移している。大容量インクタンクモデルが人気だった新興国も感染者は多いが、経済活動が正常化しつつあり、再び需要が高まっている。

こうした需要を逃さないために供給遅延の解消が重要だ。生産拠点を分散させるというのが大きな指針になる。生産体制を分散できたのはまだ一部で、今後は何があってもフレキシブルに生産できるような体制構築を目指す。

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