米モデルナのコロナワクチン、週内に承認も 米食品医薬品局が「極めて有効」との評価
[15日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は15日、米バイオ医薬品大手モデルナの新型コロナウイルスワクチンが極めて有効で、18歳以上の成人への接種で目立った安全性の問題は確認されなかったとするスタッフ報告書を公表した。
17日に開かれるFDA諮問委員会の会合で、モデルナの新型コロナワクチン緊急使用の承認が提言される見通しとなった。承認されれば、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンに次いで2種類目のワクチンとなる。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、FDAは18日にもモデルナのワクチンを承認するかどうかを決定する見通し。
モデルナのワクチンは28日間の間隔で2回の接種が必要だが、FDAのスタッフによると、1回の接種での有効性は80.2%と、一定の有効性が示された。しかし、1回の接種による効果の持続性に関する十分な情報はない。
さらにモデルナはこの日、無症状の新型コロナ感染症の予防でも効果がある可能性を示すデータを発表。プラセボ(偽薬)を投与され、2回目のワクチン接種時に無症状のコロナ感染で陽性が確認された被験者数は、ワクチンが投与された被験者の約3倍に上った。
ワクチンの副作用については、FDAのスタッフは「ベルまひ」と呼ばれる顔面神経まひを引き起こす可能性を指摘。治験ではワクチンを投与された3人、プラセボを投与された1人の計4人に症状が現れた。うち3人は自然治癒したという。
すでに接種が始まっているファイザーのコロナワクチン治験でも被験者6人(ワクチン投与は4人)に同様の副作用が報告されている。
治験では13人が死亡。うち6人にワクチン、7人にプラセボが投与されていた。コロナ感染症による死亡はプラセボを投与されていた被験者1人。
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