利用者10倍達成、大阪モノレールの未来予想図

さらなる延伸で沿線の利便性向上に期待も

その大阪モノレールは今年、開業30周年を迎えた。

大阪の鉄道は大阪市内中心部から放射状に多くの路線が伸びる一方、それらを環状につなぐ路線はほとんどなかった。このため、例えば阪急宝塚線の沿線から京阪本線の沿線に向かう場合、いったん大阪市中心部に出る必要があり、時間のロスに加えて中心部の鉄道が混雑する遠因ともなっていた。そこで、「中央環状線」と呼ばれる府道2号線に沿った鉄道路線計画が、1970年代に持ち上がった。

この路線は、一般的な鉄道車両を運行させるほどの需要が見込めないことからモノレールが採用された。モノレールは、線路にあたる桁や支柱、駅の躯体部分などを道路施設の一部とみなし、道路の整備費用(つまり国や自治体の負担)で建設するため、運営会社の負担を減らせるというメリットがある。

一時は世界最長のモノレール

1990年に開業し、北大阪急行・阪急千里線・阪急京都線と接続。当時、筆者は中学生だったのだが、通っていた中学校からはモノレール工事の様子がよく見え、開業日は放課後にカメラを持ってさっそく乗りに行ったことを覚えている。

その後、1994年に柴原(現:柴原阪大前)―千里中央間が、1997年には大阪空港―柴原間が開業。それまで大阪国際空港(伊丹空港)への最寄り駅だった阪急宝塚線蛍池駅を経由し、空港アクセス鉄道というもう1つの役割を担うようになった。同年には南茨木―門真市間も開業し、京阪本線や大阪市交通局(現:Osaka Metro)谷町線とも接続。大阪北東部の衛星都市を横につなぐ路線として、次第に存在感を増していった。

次ページ路線の延伸とともに利用者数が増加
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