「日本酒の買い方」が下手な人に欠けている視点 ビジネスパーソンの教養としての日本酒知識

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② どんな味わいが希望(好み)かを伝える

希望する味わいを表現するのは難しいものです。たとえば日本酒の味わいを伝える際に使う表現に「辛口」があります。日本酒の甘口、辛口の判断はとても難しく、ラベルに「辛口」とあっても好みの辛口具合なのかはわかりません。スタッフが辛口だと思っていても、あなたにとっては辛口に感じないということもあります。ちなみに、日本酒はお米、つまり、糖質(炭水化物)でできているので、多かれ少なかれ必ず甘味があります。

もう1つよく使う表現が「飲みやすい」です。「飲みやすい」と聞くと、クセがなく、すっきりとしたお酒をイメージしますが、これも飲む人の感じ方次第で、やはり明確な基準はありません。

日本酒は、おおむね以下の4つのタイプに分けることができます。味わいを伝えるときは、以下の表現をベースにアレンジするといいでしょう。

  • (1) クセがなく、すっきりとしたタイプ
  • (2)フルーティーで、甘酸っぱいタイプ
  • (3)コクがあって、飲みごたえあるタイプ
  • (4)熟成していて、ちょっと個性的なタイプ

お酒を飲むシーンをイメージできるように

③ いつ、どこで、誰(どういう人)が飲むのかを伝える

「週末に自宅で、家族みんなで飲む」のであれば、家族の構成、年齢やどんな場で飲むのか、食事と一緒なのか食後なのかなど、詳しく伝えましょう。

「今晩、コンビニつまみと一緒に、テレビを見ながらひとりで」「来週の持ち寄り飲み会で。店はイタリアン」「お世話になった日本酒通の上司にお歳暮で」「クリスマスに恋人と2人で」「新年のお屠蘇(とそ)として親戚と」など、飲む人やタイミングや飲み方がはっきりすることで、料理との相性、雰囲気に合うセレクトができます。

味わいの好みが同じであっても、取引先とお寿司を食べるときにいただくお酒と、友人たちとフランクに語り合いながらイタリアンの食事を楽しむ席でいただくお酒とでは、まったくセレクトが違ってきます。いつ飲むかによっても保存の仕方を含めてセレクトしてもらえます。

場をイメージできるからこそ、より適したお酒を選べるのです。時には、お酒の紹介の仕方、見せ方のアドバイスもしてくれます。スタッフの腕の見せ所でもありますね。

④ 予算は明確に伝える

忘れてはならないのが、予算です。これはとても大切です。予算を超えてしまった結果、そのことが気になってお酒を楽しめなくなってしまうこともあります。

予算を伝える時には、「サイズ」「本数」も伝えてください。「四合瓶720ミリリットルを1本、2000円以内で」「一升瓶1800ミリリットル1本、5000円程度、贈り物として」「720ミリリットル、桐箱入り、お祝い用に包装、2本2万円で」など。これくらい情報を伝えれば、希望に沿ったものを購入できるはずです。

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